403 旅の3日目夜 夕食
今回は今井君
「これなに鍋になるの?」
俺は更に具を入れてもらいながら聞いてみた。
「栄養価の高いものを多く使用していますので・・・」
「栄養満点の野菜と魚の鍋?」
「あながち間違いではありませんね。」
フーフーって冷ましてるけどまた食わせる気?
「ねぇ、俺元気だから一人で食えるよ?」
「いえ、ちょっと熱かったので冷ましてたつもりですが・・・ご希望でしたらやりましょうか。」
「ふぇ?ちが、違うから。アーンじゃない。」
「そうですか、残念です。いつでも言ってくださればやりますからね。」
そんなニコニコしながら言わなくても頼むことはないから、俺は甘えん坊の赤ん坊かってな。
「風呂も1人で大丈夫だし・・・ベラドンナの心配するほど柔じゃないからね。」
「それはもちろん、私もわかってますが・・・私にも少しぐらいきっかけが欲しいのですよ。」
「きっかけ?何の?」
「言葉が悪かったのでしょうか・・・一人の女としてきっかけが欲しいという意味です。」
「ベラドンナって意外と大胆・・・」
「こうでもしなければご主人様は私なんか見てはくれませんからね。」
割と見てるよ・・・見られてるってのは自覚ないんだ。
「ベラドンナの事普通に見てるから大丈夫だと思うけど・・・」
「ご主人様・・・リリアナ様に怒られますよ?」
「なんでリリアナ?」
「いろんな女に手を出し過ぎたらきっと怒りますよ?私は何番目でも構いませんが。」
「何番目って側室とか正室とか?」
「似たようなものです。」
「俺は殿様か何かかよ・・・」
「ご主人様は貴族と同じくらいの権限を持ってますが?」
「誰その人達?」
「ご主人様にわかりやすくいえば・・・伯爵とかでしょうか?」
「そんなのなった記憶がないけど・・・」
「元魔王の討伐はご主人様たちの手柄として報告済みでしたから、名誉云々ってことで伯爵位の地位を負うから貰ってましたよ。」
「記憶にない・・・」
「エーアイが行きましたからね。」
「面倒ごととか全部やらしてたんだな・・・メイドですって言ったの?」
「エーアイのことですから言ってると思いますよ?メイド服でしたし。」
「ふーん、ベラドンナじゃなかったんだな。」
「私も行きたかったのですが、エーアイにあなたはご主人様の奥様とか言い出しそうなので私が行きます。といわれ、居残りでしたよ。」
「言うんだなそんなの・・・」
「エーアイには冗談が通じませんでしたから・・・そんなこと言うつもりはありませんでしたよ?」
別にそのくらいいいけど・・・俺が大人になったらまさにウェルカムなんだけどな。
むしろウェルカム・・・今は違うと。




