40 ジンジャーと出会いました。
今回は今井君視点。
「リョウはこれからどうするのじゃ?」
「俺はギルドでのんびりとしておくよ。いい感じの依頼がったら行ってるかもしれないけど・・・。会いたくなったらギルドに来てくれたらいると思うから。」
「う、うむ。わかったのじゃ。」
「それと、リリアナの屋敷があった森ってあっちの方だよな。」
俺が指さした方角を見てリリアナは。
「うむ、そっちであってると思うのじゃ。」
「そうか、ありがとな。」
「リリアナの心はこの王都よりも広いからな!感謝するとよいぞ!」
「感謝しておくよ。」
俺はとりあえず、ギルドに向かった。森があったのは王都から南の方角だったと。
「リョウではありませんか。」
ギルマスがこっちへ歩いてきた。こいつ、Sランクでさらにギルマスのはずなのに妙に絡んでくる。俺の前にも他のたつに絡んでたし。
「ギルドマスターがこんなところでなにを?」
「わざわざ、ギルドマスターなんて言わずにマスターでいいのですよ。」
「そうですか。マスターは今何を?」
「今から二日後にある議会に出るのですが、誰かよい人はいないかなと思いまして。」
「なら、赤羽根さんを指名しときますよ。彼女すごく頭が回りますから。」
「確かに、昨日の彼女の動きを見るにとっさの判断力に決断力もなかなかのものです。」
「じゃあ、俺はこれで。」
「いやいや、ちょっと待ってくださいよ。私はあなたを連れて行こうかとも思っているのですよ。」
「なんで?いや、俺、討論とか興味ないんで。」
「君の戦い方が非常に興味深かったからね。私も手加減してたとはいえあそこまでやられるとは思っても見ませんでした。」
「俺よりも他の三人の方が強いですよ。」
「私は、君もなかなか強いと思うけどね。よく、分身体の言うこと聞きますね。普通は命令を受けても絶対に命令通りにやったりしませんよ?」
「あれは、協力ですから。」
「そうとも言えますね。では、議会の方も前向きに考えてもらってもよろしいでしょうか?」
「後ろ向きに考えときますね。」
議会なんてめんどいことをなぜ俺が行かなければならないんだ?
マスターはまた、別のやつのところへしゃべりに行った。
「マスターはおしゃべりなのか。」
俺はとりあえず、クエストボードを見に行った。
「えーっと。回復魔術使える方募集、水魔法使える人募集、どれもこれも魔法が使える人を募集中か・・・。」
「最近は平和ですからね。」
「そうなんですか?」
「ええ、魔王が出現してだいぶたってますが、魔王がいるとは思えないほど平和ですよ。」
「平和が一番ですよ。」
「そうですね。」
なんか知らないけど、お姉さんが話しかけてきた。
「私はこれに行こうと思うのですが、あなたも一緒にどうですか?見たところシルバーのようですし。」
俺のプレートを見て、シルバーといっているのだろう。
「少々一人では厳しいので、お願いできますか?」
クエストは日帰りのようだし、まぁいいか。
「特殊個体のオーガですか?」
「見たところあなたは、前衛もできるようなので、私は見ての通り後衛なので。」
お姉さんは、銃を見せてきた。
この世界には銃なんてあるんだな・・・。見た目はファンタジーだけどな。
「まぁ、多少はってぐらいですけど・・・よろしいでしょうか?」
「はい。あ、そういえば、お互いに名乗ってませんでしたね。私はジンジャーです。あなたと同じシルバーの魔導士ですよ。」
「俺は今井 陵って言います。リョウって呼んでもらえばいいかと思います。」
「珍しいですね、東の国の出身ですか?東の人たちはこっちと違う言葉を使うそうなのでちょっとびっくりです。」
「まぁ、似たようなもんですよ。」
「せっかくパーティーを組んだんだから、敬語使うのは禁止にしましょ。」
「あ、はい・・・じゃなくて、わかった。」
ジンジャーはクスクス笑ってた。
「リョウでよかったわよね。じゃあ私、これの手続きしてくるから、ちょっと待っててね。」
すぐ戻るからと付け加えジンジャーは受付へ行った。
今回は特殊個体について書いときます。
『特殊個体』
・本来その個体が覚えていなかった魔法が使えたり、強力なユニークスキルを持っていたりする個体。
・特殊個体と通常個体では大きな戦力の差がある




