382 旅の2日目夕 修道女 その3
今回はベラドンナ
「ご主人様、起きてください。」
「ぬにゃ?じゃなくて、えっと・・・終わったのか。」
珍しく寝ぼけていらっしゃるようで・・・
「そうか・・・え?終わったの?」
「こいつ、自分は働かずに寝てたわけ?信じられない・・・」
「ご主人様なのでいいのです。」
「なにそれ・・・」
「ベラドンナはチョット過保護すぎだとは思うが、俺の自慢のメイドだもん完璧に決まってるんだよ。」
珍しくご主人様がムキになって反応をしていらっしゃる。
「何が自慢よ、あんた働いてないじゃん。自慢できることじゃないわね。」
「いちいち、うるさいなぁ・・・」
「いちいちって・・・あんたが悪いんでしょ?」
「悪くねーよ、なんでお前そんなに喧嘩腰なんだよ。」
「別に?働いてないやつが威張ってるのが気にくわないだけ。」
「理不尽!こいつすっごい我儘!信じられない!」
「アンタの方が我儘でしょうが、怠けもの、他人頼り、怠慢、あとなんだろう、バカ。」
「こう見えても頭は普通ですー、はい残念!」
ご主人様はご主人様の中のエーアイを使えば普通にもっと難しい演算も可能になると思うが・・・今はもう一つ人工知能を作ろうとしてるようなので、エーアイも何も言わないっていってたので私からも何も言いませんが。
「うっざ・・・メイドに全部やらして恥ずかしくないの?」
「ない、全くない。こいつらが完璧だか!恥ずかしいと思わないよ!」
「ら?このメイドみたいなのがたくさんいるわけ?」
「たくさんって程じゃないけど・・・ね?ベラドンナ。」
「師団を含めればたくさんいるのでは?」
「屋敷にいないじゃん。」
「金持ちだったの?ますます、うざさが増す。」
「俺の努力のたまものだからな?」
「ご主人様は王都の私立の魔導士ギルドのゴールドクラス以上です。」
「え?意外と強いってことよね・・・」
エコー様を見てるとコチョウ様を連想させられる。
「フン、見たか。俺もそれなりに戦えるんだよ。」
しかし、普段コチョウ様相手でもここまでムキになって・・・というよりも子供っぽい態度を見せることはあまりないご主人様が珍しいです。
「睨んだってもう怖くないぞ、そういえば俺は強いんだったからな。」
「別に強いからって何?強いだけじゃ世の中たくさんいるでしょ。」
「バカだなー、ベラドンナは強さもそのほかの強さもかねえ備えてるって言ってんの。」
「アンタのことじゃないでしょ?」
「ド正論いうなよ・・・」
「初めから私の方が正しかったってことね。」
これでもかというくらいのどや顔をエコー様はご主人様に見せつけた。
ほとんど口げんかで終わった・・・




