370 旅の1日目昼 面倒ごと
今回は今井君
「中々おいしいなこの焼きそばのソースが掛かってなやつみたいなのも。」
派手なドレス着た俺と同じぐらいの女が裏路地に男3人ぐらいに連れていかれたっぽいけど・・・関わったらめんどくさそうだな。俺には関係のないことだ、そうだそうだ。
「どうやら、厄介ごとはリリアナじゃなくて俺自身だったみたいだな・・・ほんとにどうしよ、俺関係ないけどな。正義感つよいわけでもないし、暴漢が10人ぐらいいても余裕で勝てる自信はあるけどなぁ・・・」
ちょっとだけ。ほんのちょっとだけ覗いてみようかな・・・やばそうならきっと助けが来るなり逃げるなるなりするだろうし。
「本当にこちらに新しくできた娯楽施設がありますの?」
「そりゃぁもうとっても楽しいところですよ。」
うわぁ・・・まずそうだけど、そういう趣味な人なのかも知れないし・・・変に口出しできないな。
「私は今度来ようと思って見に行くだけですので、場所さえ教えてもらえればそれで結構ですわ。」
「上玉だな、二番目は俺にやらせろよ。」
「は?俺が二番目だっつーの。」
どうやら、後ろの二人の会話からしてほんとにまずいんじゃないかな・・・
「あの、本当にこちらでございましょうか?私の聞いてた話とは全く違うところですわよ?」
「さてと、そろそろ始めるか。」
3人組のリーダーみたいなのが止まった。
「なんですの!?だましたのですわね?」
「今更かよ、この女バカなんじゃねえか?」
「どこかのお嬢様なんだろうよ。」
「私としたことが、こんな人たちに道を尋ねてしまうとは・・・」
どうしよ・・・怖くはないけど、飛び出して助けるのもダサいしやりたくないし、後処理とかもめんどそうだし、ほんとに一人だと何にもやらないな俺は。
「ッ!?」
しまった・・・目が合ったぞ。
「コソコソ後をつけてるやつがいるかと思ってたら・・・オラ出て来いや!!」
三人組のぽっちゃりな奴が叫ぶが、俺は出ない。
「誰かつけてきてるのか?兵士の連中か?」
「いや、奴らじゃなさそうだな・・・どうする?」
物騒だな・・・昼間からほんとに物騒だな。存在がバレタんだから何らかのアクション起こさないとなーでも、ここで待つにしても出ていくにしても最早戦闘は不可避だよな・・・空を飛ぶ以外に殆どの確率で戦闘か・・・
「面倒ごとにならずに済む方法が合った。」
「オイゴラ!!いるのはわかってんだよ、出てこいや!!」
「誰が出ていくかっての・・・『重力魔法・ハイパーグラビティ』」
男どもだけ100倍近い重力に変えてやった。体はつぶれないだろうけど・・・動きは出来ないよね?少なくとも俺の演算結果ではそうなってるし、あの女が逃げることを祈って俺も逃げようっと。折角の美味しい焼きそばのソースなし、何て名前だったけな?まぁいいか、食いおわったけど、もっと味わいたかったなー買い直すか?めんどくさいな、別のを探すか。
今井君はかなりの自己中心だった・・・




