315 研究生活1日目昼 暴走ゴーレム その2
今回は今井君
「どうじゃ?このリリアナン姿は?」
「いや、さっきとあんまり変わらないと思う。」
「リョウはどこを見てるのじゃ、リリアナがとっても強くなってるのが見てわからなくなってるのかの?」
「わからん、知らん。できれば知りたくない。」
「そうじゃろうな。だってリリアナは強いのじゃからな。」
態度が若干悪くなったってことしかわからねーよ。
「これだけ強い力を発していれば嫌でも戦う気はなくなるはずじゃが・・・さすがはリリアナが魔力を注いだだけのことはあるのじゃ。まだ、戦うというのじゃな?」
何も言わない2体の馬のゴーレムたちはのっそりと近づいてくる。
「これは後で発声器官のようなものを付けるしかないのじゃ。」
「お前態度悪くなってない?」
「リリアナが傲慢を使ったのじゃから当然のことじゃろう?傲慢は理不尽なほど強く、そして最強じゃ。その反面、今はこうしてリョウとかに被害が及ばない程度に抑える状態でやっとなのじゃ、そのくらい黙っててほしいものじゃな。」
「傲慢だから、態度が悪いということか・・・」
ん?被害が出ないようにって言ってたのが気になるけど・・・?
「何か気になることがあるようじゃな?そうじゃな、傲慢は最も強い大罪系の力じゃ、その代わりに自制心というか、何かよくわからないが何かが無くなるのじゃ。これでも、ほんのちょっとしか引き出せてないのじゃ。恐ろしい力じゃな。」
恐ろしいよ、俺の力よりも強そうじゃん、俺のやつ熟成させられてるし、眷属?だったけ?あんなのの力まで少しずつ混ぜて熟成させてる感じらしいな。今でも結構立つけど、恐ろしいぐらいに膨れ上がってるのはわかるけど、一回きりだしな。ほんとにヤバいと感じるまでか、死にかけの時ぐらいしか使えないよな。
「まぁ、ここまでの戦力差を見ても戦う気力がまだあるところを見るに、やはり、リリアナの足にはちょうどよさそうじゃな。リョウ、よく見ておくのじゃ。これがリリアナの強さじゃ。」
「もう十分見たんですけど?」
「それもそうじゃな。リリアナは毎日欠かさず、特訓をちょっとはしてるのじゃ。その成果じゃな。」
「これで、まだ少し・・・全部出すとどうなるんだろうな。」
「リリアナがリョウの的になる確率が非常に上がるぐらいじゃな。」
「それ洒落にならん。」
「じゃから、こうして力をセーブしてるのじゃ。使えもしない力を使うほどリリアナは馬鹿じゃないのじゃ。」
だといいけど、馬たちはさっきからいつ攻撃すればいいのかって感じだな。
「中々攻撃してこないから、リリアナが攻撃するのじゃ。」
リリアナが何をしたのかはわからないが、実体のないものに攻撃を当てたのはかろうじてわかった。ユニコーンがノックダウンしてる。
「次はおまえじゃな。」
これまた、見えない。恐ろしいや・・・エーアイよりも強そうだな。
「リョウ?見たか?リリアナにできないことはないのじゃ。」
「あると思うけどな。」
「全力を出せばないのじゃ。」
見た目も大人になって、態度もデカくなって、だけどまだ精神は元のまま?て感じか・・・この見た目で、精神も追いついてたらよかったのにね。
理性のようなものが完全になくなると獣じゃん。




