306 お店経営1日目朝 開店
今回はコチョウ
「オープンしても大丈夫なの?」
「開店時間ですから問題ないでしょう。」
ミツバがそういうなら問題ないのかな?
(外で10人ほど見に来てるようですよ、マスター。)
この感覚は久しぶりね。あんたどこ行ってたの?
(いやーそんなに怒らないでくださいよ。宣伝してきましたよ。ちゃんと。)
それはありがたいけど。
(妖精が働くお店ってビラ配りしてたんですよ。)
どっちでもいいから、あなたも手伝いなさいよ。
「マスターのお呼びとあらば。」
「・・・こいつも働かして大丈夫だから。」
「では、店長は奥の部屋で作業をしててもらって構いません。」
「わかったわ。」
私が前に出てたら舐められるから奥にやられた・・・っていうのが本音で建て前はアクセサリー作れるの私だけだからって。
どっちにしても厄介払いってとこよね。客商売なんてやったことないし。
「1人で何作ればいいのさ。取りあえずブローチ?ネックレス?ブレスレット?それともペンダント?あれもこれもどれも作ったし・・・やっぱりお店に出ようかな・・・」
(マスターも出てきても構わないとミツバ様がおっしゃってますよ。)
今、厄介払いされたのに?
(マスターが泣いて悲しんでますよ?って言ったらすぐにお連れしますって言い始めたから。)
泣いてないでしょ?変なこと言わないでよ。
(どっちにしてもこっちに来てくれないと、私が困るんです。)
シエル・・・あなた結構図々しいわね。
(そんなことないですよ。マスターのことを思ってのことです。空回りしてしまってるだけなんです。)
「そう思うなら、変な嘘吹き込まないでよね・・・。」
「は!?マスターいつの間に!?」
「店長よかったです。やっぱり、予定変更で店長もこちらで働いてください。」
「いいの?邪魔じゃない?」
「マスターはレジ打ちでもしてればいいんと思います。使い方はこっちきてください。」
わかるんだ・・・
「このくらいの道具類の使い方位は朝飯前です。ここをこうしてこうやってこうすると、お釣りも全部できます。」
「殆ど電卓じゃない。」
「電気の力じゃないので、魔卓でしょうかね?」
「電卓でいいのよ。」
「マスターは美少女だからそこでおとなしくしててください。あと、笑顔で。」
「いつでも笑顔でしょ?」
こいつ、ほんとに役に立つのかな?私よりもジンジャーの方が頼られてる感でてなんか悲しい。
あっちの、綺麗なお姉さんは早速商品を見てる・・・あの服装からして、それなりの稼ぎがある夫がいるってところかね?
ここが上流階級の人と一般人の住宅街の間にあるからどっちからも来るでしょうってベラドンナ言ってたけど、ほんと見たい。いかにも金がかかってそうな凝った服を着たあのアクセサリーの試着してるあの人なんかは多分貴族かな?客を見てるだけでも案外退屈にならないかも。
コミュ力はコチョウは低い。
ひどすぎるわけでもないはずなんだが。




