289 王都生活44日目昼 魔装兵 その2
今回も今井君
「それで、その魔力回路に必要な魔法が・・・総帥がいつもやってることに近いですが・・・。」
「俺がいつもやってる事・・・睡眠か?それとも怠ける・・・」
「これですよこれ!」
ロリ所長が見せてきたのは俺の魔法を書いてた紙の一枚。
「それ?」
「総帥のこと師団でなんて陰口されてたと思うんですか?」
陰口されてたのかよ。
「『歩く魔法製造機』ですよ?」
「魔法製造機?」
「総帥の作った本がなぜ私が持ってると思いますか?」
「俺の研究室からパチったんだろ?いいぜ別に。」
「そうれじゃあ、どうしてあったこともない人のことで陰口が広まるのでしょうか?広がるなら、最強の他人任せとかになってますよ?」
あながち間違いじゃないのが怖いところだな。
肝心なところは人に任せてるからな・・・。
「これはエーアイ様が書かれた本をエーアイ様がさらに複書して、それをベラドンナ様経由で私たちに来るんですよ!著者・私のご主人様って書かれた本が!」
「なに!読めない文字が多いから特に気にしてなかったけど!エーアイそんなことしてたのかよ!」
「いえ、やってるのはベラドンナ様でしょう。あの人ならやります!」
「おい所長、いいのかよそんなこと言ってて・・・」
「少々話がずれましたね!」
あ、こいつ・・・
「それで、見てくださいこれを。」
正方形の薄い板を取り出した。
「紙よりも薄く、その強度は盾をもしのぎます!」
「魔石か?」
「そうですね、はい。」
これ自体のコストはそれほどかからんだろうな・・・薄さ何ミリだ?0.01とかの次元の話だろ?それでいて盾よりも強度があるって・・・
「私が1週間がかりで一枚のこれが完成です。」
「・・・理解した。」
「さすがは総帥です。そうこれ一枚一枚に魔法陣が必要なのです。それも総帥の描かれたこの魔法のように魔力をこの魔方陣沿ってやれば物事が起きるように!」
「魔方陣は基本適当だぞ?あれはデザイン優先だ。意味があるのは魔法そのものの説明とその使用法だけ。これは演出がカッコいいだけだ。」
「・・・で、これに必要な魔法を書いていくわけです。」
「無視した!?」
「してません。」
「このロリ所長無視したよね?」
「してません、それよりもこれに魔法を描く必要があるのです。それも意味のある魔法です。」
魔法陣から魔法に訂正してる・・・
「いいですか?これ自体で魔力があるわけですからこれ自体に命令が入れば発動するんです。」
「その板のことこれっていうのじゃなくて名前はないの?」
「魔力回路の一つみたいなものですが・・・名付けるなら魔力基盤でしょうか?この基盤自体で魔力もつわけです。後はこれに命令を送るだけなのです。」
「ちょっと待って・・・確かに本で魔法を起こすのを見たことあるし、本に書いたのを破ってそれ自体が魔法とっして使用できるというのもエーアイから聞いたけど。俺の作るのは基本見ながらこれの通りにするってやつだよ?」
「私はこれでも、ベラドンナ様に目を付けられるほどの研究家ですよ?ここに配属される話を最初に私にされたぐらいなのですから。」
「いや待てよ・・・お前が持ってるのはエーアイのだからかもな。あいつ超次元だから。」
「意味わからないです。それに総帥のさっきの紙の魔法陣に魔力とおしたら普通に発動しましたし。あなたはやっぱり歩く魔法製造機でしたね!何かいてるか読めなかったのに発動させれるんです!」
「なんかうれしくない・・・お前まさかこれを俺に書かせる気か?」
「いえ、この魔力基盤に必要な魔法を描き込むのも私、考えるのも私です。総帥にはその魔法書を書く方法を教えてほしいのです。」
「魔法を書く魔法だよ。とっても単純でしょ?」
「魔法を書く魔法?総帥は歩く魔法書記マシーンでしたか・・・」
「いや、この魔法は・・・魔法名ないんだよね。ちなみに俺が書ける魔法の数は1日に魔法許容量分。」
「いくら総帥でも本一冊にまとめるには時間がかかるのでは?」
「今の俺だからな・・・一冊にまとめるのに、えっと今が8だから・・・基本20程度の魔法を書いてるんだよな。3日に1冊だな。」
「魔法の数はどれもぴったり20ですよ?私たちのもとに来るのは。最初にその魔法の理念と原理が書いてありますね。その後に基礎として魔法が5個ほどかかれており、その後それらを使った応用。その次に中級、これらでこういうこともできる・・・みたいな感じになってますよ?」
「・・・」
俺が書いてるのは・・・魔法だけです。20弱の魔法と魔法のおこしかたを大雑把にを書いてるだけで、そんな火地に見せても完璧な状態じゃないはず・・・。恐るべし、エーアイの書記能力。それに文章力。
今井君の魔法書を書くという趣味は一日に限度があった。




