25 妖精魔法・妖精の判決を習得しました。
今回は赤羽根さん視点。
昼からリリアナは出かけると嬉しそうに私に言ってきた。
「どこに行くの?」
「二人だけで出かけるとだけ教えてやるぞ?」
「もしかして、デート?」
リリアナは私なんかよりももっとずっとかわいいから、ボーイフレンド位いてもおかしくはない。
「デートというのはリリアナは知らないが、とりあえず、二人で出かけるのじゃ。」
リリアナはそれだけ言ってまた、飛んで行った。
リリアナは元が可愛いから、羽をはやしていたらほんとに妖精のようだ。
「私は何しようかしら・・・。」
そういえば、ちょっと前に今井君が私に「なんかの魔法の渡し忘れ。」とかいって、何か渡してきてたわね・・・。
『妖精魔法・妖精の判決』この魔法は先輩の言っていた中で最も強力でかなり考えるのが難しかった。この魔法は、妖精魔法の扱えることを前提に書く。
妖精の判決は、高い殲滅能力と、浄化の力を兼ね備えた、究極の魔法だ。術者の敵をすべて殲滅・浄化するのがこの魔法の醍醐味であると先輩は言っていた。
「殲滅と浄化ね・・・。」
この魔法は、妖精魔法で実行する以外に再現はできない。
使う魔法は、術者の得意魔法を妖精魔法で行うことができなければ使用することはできない。
「この時点で私弾かれてるじゃん・・・。」
術者の得意魔法を妖精魔法で行う方法は簡単。同時にやれば意外とうまくいく(リリアナがいうにはであるが)。
「これ、私ように書いたってことかしら・・・。とりあえず、こんな感じかしら・・・。」
私は雷魔法と同時にやってみた。
「これはすごいわ・・・。」
光の玉に雷が閉じ込められてるような感じかな?
ちなみに、妖精魔法は、複数の属性を一つにするための魔法でもある(リリアナが言うには)。
「なによ、それ、初めて聞いたわ。」
磁気魔法、重力魔法、闇魔法も追加で混ぜてみた。
「なかなか、変わったものができたわ。」
その光の玉の中心は強力な重力が発生していた。
「重力を持っているのね・・・。」
そのとき砂や砂鉄なんかが光の玉に引っ付き始めた。
「こんなこともできるのね・・・。」
おそらく、この魔法は複属性を一つの魔法にするための魔法だったのね・・・。
私は光の玉を消した。
妖精の判決は光魔法の浄化、闇魔法の浄化、それ以外に術者の得意魔法を一つに集めることで、究極の破壊のエネルギーを持つと、俺は考えている。
「後半部分かなり適当よね・・・。」
とりあえず、私の得意魔法を一つにすればいいのよね・・・大丈夫かしら。ついさっきほんの少しの魔力で作ったつもりだったのに、何かやばい予感がしたのよね。
「まだなにか、書いてあったのね・・・。」
この魔法は自身の敵を消滅させる恐ろしい魔法である。浄化の力がなければただの殲滅魔法である。
「まるで、私が、浄化抜きでやろうとしてることをわかってたみたいに書いてあるわね。」
とりあえず、浄化も混ぜて使えばいいのよね?
「魔法を使っても何もおきないじゃないの・・・。」
一瞬激しく光ったと思ったら、それ以降なにも起きなかった。
「うむ、今のは妖精の判決であるな。」
「本村君が考えたんでしょ?何も起きないわよ?」
「何も起きなくて正解なのだ、むしろ、何か起きたらシャレにならんとリョウも言っておったからな。」
「そうだったのね・・・。これ発動したらどうなるの?」
「そうだな・・・術者の敵は全て消滅すると思うぞ?」
「どうしてよ?」
「複合属性を1つにしたらかなりのエネルギーをもっていたからな・・・あれが炸裂したら、半径100kmは消し飛ぶかもってリリアナちゃんと、リョウが言ってたからな。闇の浄化でその力を抑え、敵にのみあれが炸裂するはずなんだったが・・・リョウが、魔王はその魂すらも消し飛ばしましょう。とか言って、光の浄化も混ぜたんだ。」
「体を壊してその魂は浄化するってわけね・・・。」
「この魔法は一回使うと1カ月は魔法を使えなくなるとも言っていたな。」
「なによそれ・・・1カ月ってかなりやばいじゃない・・・。」
「それゆえ、究極魔法なんだ!!」
「そ、そういうことなのね・・・。」
「リョウはほんとほんとにすごいな。俺の言ったことを全部何魔法と何魔法を組み合わせたらできるってのも、計算して魔法を作れるのだからな・・・。」
そんな危険な魔法をなぜ、本村君は思いつき、今井君はそれを形にすることができるのかしら?
「それと、これ、妖精の判決でこの読み方はおかしいと思うのだけど・・・?」
「これの名前はリョウが決めたからな。確か、これを使うの人はきっと、この名前の意味が分かるはずですよ。とか言っておったが、何か間違ってるとこあったのか?」
「いえ、そういう意味なら、間違ってないと思うわ。」
要するに私のことをそう思ってるってことなのね・・・。
こんな魔法を使ったらそんなことを言われそうだけどね・・・。
今回はこのスキルについて書いときます。
『妄想術』
自分を精神世界に飛ばすスキル。
精神世界では自分の思うとおりのことができる。




