20 剣術のできるメイドが見つかった。
今回は本村君視点。
「先輩・・・だいぶ完成してきましたね。」
「そうだな。魔法を使いたかったんだがな・・・。俺には向いてなかったようだ。はっはっは。」
「先輩そんなこと言いながらしっかりと6属性は覚えてるじゃないですか・・・。」
「まぁな。はっはっは。」
俺の流星拳は今、レベルこそ上がってはいないがかなりの経験を積んだつもりだ。流星拳が輝く日も近そうだ。
「先輩、新しいスキルのおかげで気づいたんですけど・・・。森の奥の方かなり魔力が集まってきてますよ・・・。まさか・・・先輩の仕業ですか?やめてくださいよ?」
「お前が何を言っているのかはわからないがとりあえず、俺ではない。これだけは断言できる。」
「またまたぁ~。」
俺たちは今、食堂に向かっている。
ここ数日は食堂でしか、皆と揃うことはない。
なんでも、赤羽根とリリアナちゃんは、妖精魔法なるものを完成させたそうだ。
「お前、本当に妖精魔法なんて考えたんだな・・・。」
「先輩のむちゃくちゃな話をまとめ上げた、集大成ですよ?あれは・・・。」
「まさか、本当に作れるとは思ってもみなかったぞ・・・。」
「ええ、それは俺もですよ・・・。でもあれ、エフェクトとかかなり凝りすぎて・・・。」
リョウは顔を背けた。
「何か問題でもあるのか?」
「いえ、俺もの魔力許容量の3倍くらいいるんですよねあれ。」
「・・・。」
「ついでに言いますが、何がいるのか何がいらないのかも今となってはわからないし・・・。」
「・・・。お前も使いたかったのか?」
「あんなに派手でかっこいい魔法使ってみたくないですか?」
「確かにそれは思うが・・・。あれは女が使うからこその妖精魔法なんですよ。とか言ってたやつのセリフとはおもえんな・・・。」
「そういう先輩こそ、最近はだいぶ静かになりましたね?冷めましたか?」
「まぁ、そんな感じだ・・・。」
俺は確かに最初ははしゃいでいたし、見ず知らずの人間では心細かろうと騒いでいたが・・・、今ではしっかりと仲良くなってきてもう騒ぐ必要はないとおもう。
「先輩これからどうするんですか?ずっとここにいるわけにはいかないですよね?」
「うむ、確かにそれは、そうだが・・・。」
「あれは、置いといても問題はないと思いますがさすがに男どもがずっとってわけにはいかないですよね?」
「お前も同じようなことを考えるとは・・・。お前もわかってきたな。はっはっは。」
「しかし、先輩どうするんですか?メイドさんに聞いてみたところ、この辺りに仕事はないと思います。って言われましたけど・・・。」
「そうなのか・・・。」
相変わらず仕事が早いなリョウは・・・
「王都では冒険者だったり魔導士だったりといろいろいたりするんですけどね・・・。」
「遠いのか・・・。」
「馬車で2カ月かかるそうですよ?往復でですが・・・。」
「それは、長いな・・・。」
まだ、ここに来てから1週間たってないのに1カ月も移動に使うのはどうかと思うがな・・・。
「今はとりあえず、ここで強くなれば、王都に行ったときに役に立つだろう。」
「先輩、確かにその通りですね。もっと強くなる必要があるってことですか?やっぱり、魔王でも倒すんですか?」
「そういうのは勇者の役目なんだろ?」
「らしいですね。」
リョウは笑って答える。
こいつは、しょっちゅう笑っているな。
「先輩、どのくらい強くなりますか?今ならコブリン相手に時間はかかりませんよ?」
「確かにそうだな・・・。」
「あ、朝いうの忘れてましたけど・・・。」
リョウがなにかやっちまったって感じの顔をしている。
「いや、メイドさんの一人が剣術できますって人いましたよ?」
「まじか?誰だ?」
「えっと・・・確か・・・ちょっと待ってくださいよ・・・。」
こいつ忘れたんじゃないだろうな・・・。
「ああ、そうだ!ラウラさんですよ!ラウラさん!」
「ラウラさんてあの赤い髪のか?」
「そうですよ、彼女、まじめだから教えてくれますよ。きっと。」
「う、うむ。そうだな・・・。」
「ラウラだったよな?」
「ハイ!ラウラさんですよ?」
「じゃあ、明日聞いてみるか・・・。」
今日は後やるのことは飯と風呂、あとは寝ることだけだしな。
今回はこのスキルについて書きます。
『流星拳』
闇と光の力が合わさり破壊のエネルギーが生まれる究極の一撃。
魔力供給量に比例して威力が上がる。
流星拳が使用可能になる。
流星の前に敵は消えることになる。
『足技』
足による攻撃にプラス補正がかかる。
足の一撃は極めて強烈。
足技による攻撃が可能になる。
足の強烈な一撃に相手は沈むことになる。
『棒術』
棒を使った武術。
棒での攻撃でプラス補正。
棒術による攻撃が使用可能になる。
棒術の前に敵は沈むことになる。




