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交通事故で死んで女神に異世界に送られた3人は  作者: あかあめんぼ
王都生活編
173/957

173 魔族領2日目夜 魔族の少女エミー

今回は今井君

「オーガに襲われてる女いるけど・・・知り合いじゃないしいいか。」


(めんどくさいからですか?)


「わかった、わかった。いいよ。オーガくらい一捻りだし?いいよ。『七炎魔法・レインボーファイア』」


その名の通り七色の炎がオーガにヒット。


「塵すらも残らないとは・・・我ながら素晴らしい!!」


(主は魔族領に入ってから少し態度がでかい気がします。)


あたりまえじゃん。自分よりも弱いものを一撃で倒すなんてこと前もあったけど、こういう場面では初めてだから?それと、一人旅?すっごくこーふんするからね。ハイパーテンションだわ。


(ハイテンションのことでしょうか?)


「あの、助けて下さりありがとうございます。」


「いやー助けないと後が怖かったし。まぁいいや、あんた吸血王の居場所知ってる?」


「吸血王様?知ってますけど・・・というより、魔族であればだれでも知ってると思いますけど・・・。」


「気にするな。」


「あー方向音痴なんですね。」


「うるさいな・・・でも、否定はしない。」


(主は、北西に一直線に歩くほどの方向感覚のはずですが?)


いや、詳しい場所知らないし・・・。いや、エーアイナビもいいけどさ、お前に頼り過ぎなのは悪いでしょ?だからさ、俺は真面目に人に尋ねてるわけ。今の場合は助けて助けられるウィンウィンな関係なわけよ、オーケ?


(主の考えがそこまで、言っていたとは・・・私の無礼をお許しください。)


まぁいいけど。


「案内しましょうか?」


「いいの?俺吸血王のとこ行くけど?いいの?」


「別に吸血王は乱暴者ではありませんので、今は亡き魔王様のところへ行くよりは安全と言い切れます。」


「魔王・・・そんなにひどい奴だったのか・・・。死んでたんだ、あいつら徹底的にしたんだな。」


「最後の方は聞き取れませんでしたが、現在は、魔王の席も、10魔将の席もすべて開いてますから、各地で腕に自信がある人たちが我こそはってなってますよ。」


(元魔犬種たちも参加しています。勿論、バカ犬も。)


今度会ったら、名前変えてやれよ。


(私がですか?私にその権限はないので、それはできません。)


じゃあ、俺が会えればやるか・・・。


「そうだ、名前聞いてないですよね?私は、エミーです。」


「お前、魔族のくせに、オーガも倒せないのか?」


「私は、戦闘タイプじゃなく、回復や支援型ですから。」


「ふーん、エミーか。記憶しておく。」


「で、あなたの名前は何ですか?」


名前教えたら、また色欲の罪とか言われるんじゃないの?


(もうすでに手遅れです。)


「はぁ・・・やっぱりか。俺はリョウ。ただの魔族。」


「リョウさんですか。わかりました。」


「お前、案内済んだら、おれから離れたほうがいいぞ、吸血王が怒って暴れちゃうかもしれないからな。」


「私は吸血王様に、魔王様の席を狙ってる連中がいることを伝えに行くだけです。」


「今回の魔王糞雑魚だったじゃん。吸血王が選んだなら、ありがとうって言いに行かないとな。」


「なんで、リョウさんがお礼言うのですか?」


「まぁな。北西に向かって歩いてるけどさ、全く家とか村とかないじゃん。」


「吸血王様の住む北西の地には人は吸血鬼以外住んでいませんからね。あなたはなんで、そんなに身軽な服装なんですか?荷物もないみたいですし。私は、オーガから逃げる途中に落としただけですが。」


「お前って仕事してんの?見た目人族の16,17歳ぐらいだけど。」


「これでも、120歳です。」


ばばぁ・・・。見た目若いからロリババか?


(女性に失礼ですよ。)


「俺の10倍近いくらい年上だな。」


「リョウさんってまだ10代!?若いのにスゴイ・・・。」


「広く社会一般では天才というはずだが、上には上がいるからな。俺の仲間?友達?よくわからんが、そんな感じの人たちはヤバい、特にメイド2人あれには、勝てないぞ。」


「リョウさんでも勝てない人なんているですね。」


「まぁね・・・お前ってなんで報告しに行くの?」


「元魔王軍ですから、下っ端って辛いですよね。」


「お、おう。俺は上司の上司ぐらいの位置にいるすごい人だからな。屋敷もある。」


「そんなにすごい人がなぜ一人で、吸血王様のところへ?」


「いやさ、ちょっと話せる内容か知らないけどさ、内容忘れちまったけどな。」


(・・・冗談ですよね?)


戦いに行くんだったけ?挨拶だったけな?忘れた。


(主は相変わらずですね。)


「そんないい加減な人が、良くここまで、これましたね。」


「いや、お前みたいな弱っちいやつがここにいる方がびっくりだわ。町娘でもオーガくらい倒してたぞ?」


「だから、それは戦闘タイプの人ですってば、私は本当に支援に特化してるんですからね。」


「俺は、どっちでもできるからいいけど。魔王争奪戦面白そうだから、見て行こうかな・・・。」


「本当にリョウさんっていい加減ですね。」


「いい加減なんじゃなくて、ハイテンションなだけだ。」


「どっちでもいいですけど・・・今日は暗くなるので、このあたりで野宿にしましょうか。」


「エミーだったけ?お前女のくせにこんな草の上で寝れるんだ・・・。」


「この際だから、我慢するだけです。」


「ふーん、『造形魔法・ハウス』」


木造建築の家を作った。


「木で作っただけだが、野宿よりはましだろ?」


「優しいところもあるんですね。」


「いや、俺が汚れるの嫌なだけな?お前はついでだよ。」


「女性の扱い雑過ぎはしませんか?」


「確かにお前、髪の毛短めだしな。」


「それ関係あります?」


「さぁね。俺疲れた、寝る。」


「なんで片言何ですか・・・台所まで作ってるくせに、寝るんですか?」


「勝手になんか作ってもいいから。俺はこれ作るのに疲れた。」


(見ず知らずの女を主の作った家に入れてよろしいのですか?)


家じゃなくて小屋だけどな。お前なら、屋敷にしてただろ?俺にはそこまで、する余裕は無いからな。


「リョウさんの分も作っておきますね。あ、こう見えても、料理はできますので。」


「食材は棚に入ってるから。じゃあ、お休み。」


(主は帰ってくるまでに何人の女の心を盗むのかしっかりと見ておきます。)


そんなことしないからな?いや、色欲とか言われるぐらいだしな・・・人生最大のモテ期は現在も上昇中ってことかな。それは嬉しいけど、ここで、いらないことをしたら、後が怖いからな・・・。


(ジンジャー様に焼かれますね。)


え・・・焼かれるの?食べてもおいしくないよ?龍肉も少し持ってくるべきだったかな・・・龍はいろんなところにいるんだろ?なら、どっかで捕まえちまうのが一番だな。


(主は暴食ではなく、美食などが似合いますね。)


美食家とでも、名乗るか?しっかし、魔王争奪戦って面白そうだな。あのバカ犬が勝つところを見てみたいな。


(主が参加しては?面白い発見があるかもしれませんよ。)


いや、俺は戦闘狂じゃないし、それに、知り合いがそういうのに出るっていうなら興味出るのが人間ってもんだろ?俺は出ないよ。



下手したら、そうなるのか・・・予定外なことになってるが、何とかなるかな?

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