172 王都生活25日目昼 エーアイvsリリアナ
今回はリリアナ
「エーアイ今は時間大丈夫かの?」
「はい、すでに仕事は殆ど片付きましたので大丈夫ですよ。」
「じゃあ、早速じゃがお願いしてもよいかの?」
「はい、ですが、リリアナ様との戦闘となると激しくなるかと思われますので、ここを使ってもらいます。」
エーアイがゲートを開いた先には、金色の草原が広がっていた。
「ご主人様が一度使っていた魔法を元に環境を変化したものです、この世界であれば遠慮なく暴れてもらって構いません。」
「わかったのじゃ。エーアイは恐ろしく強いのはわかってるから、最初から高位妖精化を使わしてもらうのじゃ。」
「はい、私も、リリアナ様が満足なされるように私も全力で相手をします。」
エーアイは4枚羽根を広げた。
「では、参ります。『七炎魔法・龍炎』」
エーアイの魔方陣から巨大な七色の炎を纏った龍が現れた。
「グオォォォ!!」
「とてつもない、迫力じゃ・・・妖精達よ、大丈夫じゃな?行くぞ!!」
リリアナの周りには10近くの小さな光が現れる。
「『妖精魔法・妖精弾丸』」
杖のおかげで魔法攻撃力は以前とは比べ物にならないぐらいの威力を持っているのだが、
「グオォォォ!!」
龍の咆哮一つで数十もの弾丸がかき消された。
「なんと強い化け物じゃ。」
「ご主人様の魔法の一つですから、とても強いのです。」
エーアイはおそらく何もしないつもりだろう。龍を何とかしないといけないのじゃな。
「『妖精魔法・サンシャイン』」
魔方陣から大量の黄色いレーザーが龍に向かって降り注ぐ。
「グォォォ!!」
しかし、龍はその口から、自身の体と同じ七色の炎を吐き、光のレーザーを相殺させる。
「これでも効かないのか・・・ならば、『妖精魔法・妖精の断罪』」
龍の首が落ちた。
「これならば効くようじゃな。」
「さすがでございます。では、どんどん行かしてもらいます。『七炎魔法・七色の太陽』」
太陽がもう一つ現れた。
「綺麗な魔法じゃな。」
「ご主人様の性格が滲み出ていますからね。」
軽口を叩いてる余裕は無いようじゃな・・・あんなのくらったらひとたまりもないのじゃ。
「妖精達も協力するのじゃぞ。『妖精魔法・ネオサンシャイン』」
さっきよりもより強力な光のレーザーを放つが、太陽に吸い込まれ続けるだけ。
「太陽に太陽光では、意味がないのでは?」
「そうじゃな、ならば、『妖精魔法・メテオ』」
狙いは太陽とエーアイじゃ。
巨大な隕石は太陽を押しつぶしそのまま金色の草原に巨大な穴を開けた。
「うーむ、エーアイは今のも効かないのか・・・。」
エーアイは何らかの方法で攻撃を避けたらしく、まったく無傷でその場にいる。
「エーアイは強すぎはしないか?」
「このくらいの実力がなければご主人様のメイドは務まりません。」
じゃから最近、マイティという新入りメイドにずっと魔法を教えていたりするわけじゃな。
「メイドはそんなに強くないといけないのかの・・・。」
「ご主人様を守る盾となり、又、ご主人様の害となる存在を排除するための矛でもありますので。このくらいは必要なのです。私はさらに強くなってご主人様をお守りしなければならないのですが・・・。」
「まだ強くなる気なのか!?エーアイはすごいのじゃ。エーアイはこれからリリアナの師匠になってもらうのじゃ。エーアイ、本当は妖精魔法も使えるのじゃろ?リョウがあいつは本当は使えるから強くなりたいならあいつに聞いたほうがいいって言ったのじゃ。」
「私も使うことはできますが、リリアナ様ほどの妖精魔法は使えません。ご主人様はいつから気づいてたのですか?」
「結構前からじゃ・・・あ、エーアイに言うなって言われたのに・・・今の話は嘘じゃ。」
「いえ、大丈夫でございます。きっと、ご主人様が使えない魔法を私が使えるということで、私が気にしてるからとでも言われたのでしょうが、私は気にしてません。むしろ誇りです。何か一つでも、私自身という証明ができるのですから。」
「よくわからなかったのじゃが・・・気にしてないなら問題ないのじゃ。続きをするのじゃ。」
「わかりました。」
結局決着はつきません。




