153 王都生活20日目朝 メイドの魔法練習
今回は今井君
「「「おはようございます。ご主人様。」」」
「それ、一人でいいよ?」
「では、明日以降はそうしましょう。」
こいつらのこの儀式は何なのか・・・。
「地味にお前も、ご主人様とかいうんだな。」
「プライベートと仕事の境界ははっきりと分けてるつもりですので。」
出来る女ってのはあながちまちがいじゃないのか。
「早速ですが、ご主人様、マイティに稽古をつける許可をいただいてもよろしいでしょうか?」
「その子意外と強いよ?」
「彼女からの願い出なのです。」
「なら別にいいけど・・・。」
師匠つけるのはありなんだ・・・。でも、そいつは間違いだったな。エーアイに稽古とか死んでもやだわ。こっちが先に死んじゃうからな。
(主は私のことをどう見てるのか・・・私にはわかりかねます。)
世界最強の女。
(・・・私は、主に依存した実力しか出せません。)
いや、おれ以上の力出せるでしょ?
(なんとも言えませんね。)
まぁいいけど。お前、あいつの師匠になるの?お姉さんになるの?
(なぜ私が姉妹関係に?師弟関係ならばわかりますが・・・。)
いや、お似合いじゃん。俺の目から自分たちを見てみろよ。髪の色が違うのと体つき、声ぐらいだぞ?姉妹って言いたくなるけどな。
(それは服と似たような顔つき、髪の色だからでしょう。)
「ご主人様、私たちはこれで。」
エーアイとマイティは出て行った。
「・・・。」
「あれ?ベラドンナは?」
「いえ、特にやることがありませんので、ご主人様のお力になれるようにと思いまして、ご主人様のアシストを指してもらいます。」
エーアイ一人で維持できてるのに無駄に人を入れるからこうなるんだよ・・・。
(そうしろと、赤羽根様と約束しましたので。)
お前らにも休憩いるか・・・。お前のこと過大評価しすぎかな?
(いえ、主からの評価は私には勿体無い程ですよ。)
まぁいいや。
「ご主人様は、魔導書を書かれてるとお伺いしました。私にできることがあれば何なりとお申し付けくださいませ。」
「じゃあ、お前使いたい魔法なんてある?」
「本当によろしいのですか?」
「いいよいいよ。頑張ったご褒美とでも思ってくれれば。」
(堕天魔法と言ってきますよ。)
「生意気なのは重々承知ですが、堕天魔法を教えて欲しいです。」
(ベラドンナ戦闘中にその魔法いいわね、今度教えてよ。などと言われましたので、主から習えと言っておきましたので。)
お前、俺のこと結構適当に扱うよな・・・。
(そんなまさか・・・私に限ってそんなことありえません。)
もういいけど。
「いいよ、ちょうどこの本がそう。堕天魔法の基礎ってやつかな?俺の使えるのはこれだけ。エーアイみたいにふざけたことは書いてないから。って読めないか?」
「大丈夫です。魔方陣の形を見れば大体の想像はつきますので。」
「ひとつずつ教えてあげるよ。」
「そんな、ご主人様に教えを乞うなど・・・私には」
「いや、大丈夫だってば、ほら、その本の最初のページから教えるから・・・教えるの下手でも許してね?」
「ご主人様の教えが下手なはずありません。」
(さすがは、偉大なる我らが主、自身の従者相手に自ら魔法を教えるとは、ここまで心の広く、優しいお方を私は知りません。)
やめて、恥ずかしいから・・・。でも、俺が親切なのは知ってるけどな。
(ベラドンナにだけは変な気だけは起こさないでくださいね。)
だけって・・・嫌いなの?
(いいえ、ベラドンナは優秀です。嫌いではありません、どちらかといえば友人のような感覚で好きです。ですが、昨日ご主人様がマイティを口説いてましたので・・・私だけ仲間外れになるのは嫌ですので。)
え?口説いてないし。何もしないけど・・・嫉妬してるの?なるほど、お前にもそういう感情があったのか。独占欲とかないよね?あったら、俺逃げれないんだけど・・・
(私は、独占しようだなんて考えてはいませんよ。ご主人様のことを愛する方は他にもいっぱいいらっしゃいますので。)
お前のことはやっぱり理解できないな・・・でも、人間らしくてちょっとうれしいかな。
(なぜ主が私などのことでお喜びに?)
いや、お前の生みの親だからな?ついでに言えば、この横で必死に覚えようとしてるこいつも俺のお手製ということになるな。お前らが普通の人間でうれしいな。
(普通ではありませんが・・・正直に言いますと、異常に強いですよ私たちは。でも、私は従者一の強さですが。)
そういえば、昨日、お前に憤怒が云々ってなったんだけど・・・お前って怒るの?
(主のためならば、神をも排除して見せましょう。)
それは心強いな・・・。
エーアイ>ベラドンナ>リリアナ>赤羽根さん≧本村君>ジンジャー>今井君>マイティ
これ、今井君の中の強さの順です




