15 ちょっとだけ怒ってました。
赤羽根さん視点。
朝早くから、何やら雷の落ちる音や、爆発音、叫び声や、話し声なんかもよく聞こえる。って状況で寝てられる人なんているのかしら。
「・・・。」
「先輩とリリアナのせいで、赤羽根さんが怒ってますよ。」
いや、あなたにもよ?何さらっと自分は悪くないとか言ってるの?
「そうなのか?そうなのかシオン?」
「赤羽根さんは怒ると話してくれませんよ。先輩の謝罪が起きるまでは・・・。」
今井君は本村君を見る。
「そんなに、期待の目でこっちを見ても何も起きないぞ?」
せめて、朝早くからごめんなさいぐらいは、言ってほしかったけど・・・。
「先輩の代わりに俺が謝罪しますよ。先輩の代わりに・・・。朝早くから騒がしくしてすいませんでした!!」
「シオン、リリアナも悪かったと思っておるのじゃ、本当にすまなかったと思っておるのじゃ。だから、せめて、せめて、リリアナだけでも許してくれんかの?」
「リリアナ、お前、何自分だけ助かろうとしてるんだよ。俺は一回も魔法使ってないぞ?むしろ一番うるさかったのお前だからな?」
「あれは、話の流れ的に派手な魔法とか打つ流れじゃなかったのか?」
「いや、どう考えても違うから、先輩が、逆立ちするぐらい違うから。」
「いや、言葉おかしいでしょ・・・。」
「リリアナはすごく悪かったと思うのじゃ・・・。許してくれんかの・・・。」
「別に私は怒ってないわよ・・・。」
「おお、本当か、さすがはシオンじゃ心が広いのう。」
「リリアナ騙されてはいけない。女はみんな怒ってても怒ってないというものなんだ・・・。ですよね?先輩?」
「うむ、俺はそう記憶しているぞ。」
「いや、怒ってないから・・・。まぁいいわ。リリアナ、バカ二人はほっといてご飯にしましょ。」
「うむ、そうじゃな。バカはほっとくに限るからのう。」
「先輩、リリアナに裏切られましたよ。先輩が謝罪すれば、こんなことには・・・。」
「・・・。いや、俺関係あったか?」
・・・確かに、本村君は何もやってなかったけど。
「別に、私は怒ってないから、バカ二人もご飯食べてよね。」
「先輩、先輩。」
「どうしたリョウよ。」
なにか、小声で話してる・・・。
男ってみんな内緒話が好きだったのかしら?
「なぁリョウよ、ツンデレとは何なのだ?」
「先輩何言ってるんですかー。先輩のけだものー。」
「ちょっと待て、デレのない、ツンデレ、というのは、そもそも、ツンデレというのか?」
そんなこと言いながら、二人は走っていった。
「のう、シオン、、ツンデレとは何なのじゃ?」
「今井君に聞けばわかるわよ。」
本村君はツンデレ知らないんだ・・・。かなり意外だったわ、本村君はエルフキタぁーとか、叫んでつぐらいだから、てっきりそういうのは知り尽くしてるのかと思ってたわ・・・。
「そうか、そうか、なら、リョウに聞きに行くとするかの・・・。」
リリアナも今井君を追いかけて走っていった。
「私も朝ご飯たべないと・・・。」
私は食堂に移動した。
「そうなのか?赤羽根のことをツンデレというのか?」
「先輩こういうの詳しいんじゃないんですか?赤羽根さん絶対そうですよ。」
あれって、私のことだったんだ・・・。
まだ、ドアの前なのにこんなに大声でしゃべってるし・・・。話題にされる側の身になってみなさいよ。
「お、シオンが来たぞ。」
リリアナもう少し早く気づいてくれればうれしかったけど・・・。
「そういえば、先輩は、あれ完成しましたか?」
「うむ、順調に完成しつつあるぞ。」
「シオンよ、今日は見て驚くといいぞ。」
「そう?楽しみしておくわ。」
「リリアナは、ユニーク魔法を完成させたのじゃ。リョウのおかげでじゃけどな!」
リリアナはこっちにドヤ顔をしてきてるけど・・・。
あなた、まだ見せてないよね?なんでもうすでにドヤ顔をしちゃってるわけ?
「じゃあ、先輩俺先に行っときますね。」
「うむ、俺はもっと食べてからいくのだ。」
この二人ってものすごい量食べるのよね、ご飯作ってる人がどんなに忙しいのか知ってるのかしら?おかげこっちは朝と夜は料理手伝ってのに・・・。
「じゃあ、リリアナも行くのだ。シオンはゆっくり来るといいぞ。」
「すぐに行くわ。」
リリアナクラスの人が編み出したユニーク魔法ってのがかなり気になるから早く見たいのよね・・・。
今回は本村君の特徴。
名前:
本村 竜司
特徴:
茶色めの髪と目。
見た目はかなりいいほう。
特技:
寝る。体を動かす。
得意魔法:
なし。
最近のマイブーム:
流星拳の強化。




