148 王都生活18日目夜 妖精女王対吸血女帝 その3
今回はリリアナ
「・・・リリアナはお前を倒さないといけないのじゃ。リョウに嫌なこと、したのなら許せないのじゃ。」
「許せないのは妾のほうじゃ、あのような、恥ずかしい思い出を打ち消すために妾は、あの男を殺すのだ・・・なぜ、あの男のほうがトラウマを抱えるかまでは、知らんがな。」
「リョウもそのことは、一切話してくれないからリリアナも、詳しくは知らないのじゃが・・・。」
「もういい、妾も、少しお喋りが過ぎたようだな・・・全力でたたきぶす。『暴食なる闇』闇が全てを食い尽くす。」
「リリアナは他人と自分を比べることはないのじゃが・・・お前は、リリアナの数千倍性格悪いのじゃ。『傲慢の裁きの雷』全部お前はリリアナに劣っているのじゃ。」
そのすべてを飲み込んでいた闇を雷が貫く。
「まずは串刺しじゃ。」
「妾にここまでの重傷を与えるとは・・・だが、吸血女帝たるこの妾は、不死身の肉体だ、いくらでも傷つこうが関係ない。」
「それは違うのじゃ。傲慢な女王の判決にお前は逆らえないのじゃ。お前の負けは最初から決定してたのじゃ。妖精女王の判決は絶対じゃ。お前のような奴に、負けるわけが最初からなかったのじゃ。」
「妾に敗北も後退も、敗走も、撤退も、そのような言葉は妾に存在しない!!くらえ、『死の槍』」
悍ましいその見た目の槍はまっすぐとリリアナめがけて飛ぶが、
「リリアナの辞書には、相打ちはあっても負けはないのじゃ!!」
リリアナはその手に持っていた杖を投げた。
「もっとも、リリアナと引き分けれたのは、リリアナの友だけじゃがな・・・。」
リリアナの杖が槍を弾きとばし、女帝の頭にその杖は刺さった。
「終わりじゃ、吸血女帝・・・今度こそ、お前は死ぬのじゃ。不死身だろうと関係がない。これは絶対じゃ。お前は死ぬ。次は、まともになって生まれ変われば、きっとリョウも受け入れてくれるじゃろうな。」
「よう・・・せ、じょ、じょおう・・・。」
吸血女帝は塵になった。
「日の出じゃな・・・長い、長い、一日じゃったな。魔導士も兵士も今回何もやってなかったのではないのか?リリアナが優秀すぎたのじゃな。」
「すぐに調子に乗るのがあなたの悪い癖よリリアナ。」
「シオンか、それにエーアイと・・・誰じゃったけ?」
「申し遅れました、リリアナ様、ベラドンナでございます。」
「ベラドンナか・・・いい名前じゃな。」
「ご主人様につけていただいた名前ですので。」
「リリアナ様、これですべて終わりです。赤羽根様も、早く、お屋敷に帰りたいとおしゃってましたので、私は、大浴場に、お湯を入れに先に帰ります。」
「うむ、わかったのじゃが・・・リョウには言わなくてもいいのか?」
「後のことは全部ベラドンナに任せておりますので、彼女は優秀ですので、何でも、お申し付けください。」
「わかったのじゃ。ベラドンナもリョウとジンジャーと多分どこか魔族と戦い続けてるリュージを呼びに行くのを手伝ってほしいのじゃ。」
「かしこまりました。」
「本村君のこと、忘れてたわ。」
「ツンデレってやつじゃな、リョウが言ってたのじゃ。」
「ち、ちがうわよ!!」
「では、私はこれで。」
空間魔法ってやつじゃな。黒い空間にエーアイは入っていった。
「リリアナ様、赤羽根様、この後は全て私が引き受けますので、お二人は先に屋敷に帰られてはどうでしょうか?」
「リリアナは疲れたのじゃ。帰るのじゃ。」
「じゃあ、お願いするわ。」
リリアナたちは、後のこと全部ベラドンナに丸投げして屋敷に帰ったのじゃ。
これで、18日目が終わりです。30話超えてるって・・・結構長いですね。




