132 王都生活18日目夕 4大魔将・非道 その2
今回も今井くん
「いやぁ・・・漫画の主人公なら、何らかの方法で解除できそうだけど・・・今の俺には見当もつきそうにないからさ、ちょっと野蛮な方法をとるけど・・・後で、謝罪するから許してね。」
「お前ごときに謝罪などされても、私は嬉しくはない。父上のためにも、お前はここで潰すべきだと判断した。それに、お前は私を非常に不愉快にさせた。」
つ、つらいな・・・メンタルかなりくるな。戦闘不能になりそう。トラウマにもなりそうだな。うわー怖いな。でも、もともと操られているのを知ってるのと知らないのとでは、わけが違うな・・・知らなかったら、メンタルブレイクだな。
「最近のジンジャーの強さは知らないからな・・・以前ならともかく、今のこの状態で大丈夫かな。」
俺の体は連戦でかなり疲労してるし・・・魔将どころじゃなかったな。
「なれなしく話しかけるとは・・・こんなに不愉快な気持ちにさせるなんて、あなたはそれなりに痛めつけてから・・・殺すことに決めたわ。」
「最後に聞くけど・・・俺のこと覚えてる?」
「お前のことはよく知ってるとも・・・私もよくこらえたものでしょ?」
「あっそか・・・かなり響くな・・・体よりも先に精神がやられそう。」
「お前は、そんな軽口ばかりを叩くが、実は、計り知れない実力を仲間にすら見せることのない男だ。正直私は、この場において、ほかのどのような奴らよりも危険視している。」
「秘密にはしてないけど・・・してるかな?わかんないけど。」
「もう一つ、訂正しいなければならないこともあるわ。あなたは絶対に相手を痛めつけたり、殺したりはしない。優しいから・・・いいえ、甘い男だから。」
「・・・。」
「否定の言葉一つも浮かばないでしょ。さっき野蛮な方法をとるって言ってたなら・・・すでに私ぐらい倒してるんじゃないの?でも、それしない・・・それが、あなたの最大の弱点。敵に非情になり切れない、そのことが一番の弱点。」
確かに、日本じゃ、そういうの犯罪だったし・・・こっちの世界と元の世界とでは、人を傷つけることに対しての意識の違いがあるからなのかもしれないけど。
「ジンジャー!!」
ジンジャーが何かにすごい勢いでぶっ飛ばされた・・・。
「え!?何が起きた?え?」
「全部話は聞こえていたのじゃ!!こう見えても地獄耳じゃからな!!」
蹴り飛ばしたのはリリアナかよ・・・さっきまで寝込んでたのじゃないのかよ。
「もう安心してもよいのじゃ。あとは、リリアナで何とかできるのじゃ。さっきは、無理矢理、どこかにやられたこと、ほんとは怒っているのじゃぞ?」
「いや、顔色悪かったじゃんお前・・・治ってるみたいだけど。」
「リリアナは不死身じゃからな!!」
「どの口が言うんだか・・・。」
「リリアナ・・・そうね。あなたが来ることも少しは頭に入れておけば良かったわ。」
でも、操られてこれかよ・・・かなり生々しいな。本人が言ってるみたいだし。
「ジンジャーお前が何してるのかわかっておるのじゃろうな?」
「怒ってるのね。子が親のために尽くすことの何が悪いのかしら?言ってみなさいよ。」
「悪いのじゃ!!仲間を困らしてるのじゃぞ!!」
「それは、あなたの一方的な考え方でしょ?あなたに考えがあるように私にも考えがあり、意思がある。なにか、私が間違ったことをいってるかしら?」
「全部じゃ!!」
「相変わらず、話を聞けないのね・・・でも、今のあなたの状態なら、私でも、あなたにそれなりのダメージを入れれると思うけど?」
たしかに、いつもの威力で蹴り飛ばしたなら、俺どころか、ジンジャーもこんなにケロッとしてられないよな。
「そ、そんなの知らないのじゃ。」
「もしかして、図星だった?まさかとは、思ってたけど・・・リリアナですら手こずる敵がいたのね。」
ものすごく、蚊帳の外に出された感じだな・・・。こっそりと、奥まで、いけるんじゃないの?
「リョウ・・・あなたのことだから、今のうちにとか思ってるんでしょ?意地でもいかせないわよ。」
「なんでわかるんだよ・・・心読めるのか!!また同じようなやうがいたのかよ・・・。」
「そんなのできないけど・・・父上のとこには意地でも行かせない。」
これは、どうしたものか・・・俺も戦ったら、勝てたとしても、その次で、アウト。今のまま行ってもどのみちアウト何だけど、エーアイに体だけ、使わせる予定だから、問題ないんだけど・・・戦ったらって考えたらな・・・。
リリアナは一人で、急いで飛んできた。




