12 三人の魔法練習じゃ。
今回はリリアナ視点。
シオンも、リュージ達も皆、庭で、いろいろ変わったことをしている。こうやって見てるだけでも。リリアナは退屈しない。
「しかし、シオンは魔法の練習としてリュージ達は何してるんじゃ?」
なにか魔法の練習をしてると思ったら、突如、肉体戦を始める・・・。
人間の男はみんな、あんな感じなのじゃろうか?
少し気になってシオンに聞くことにした。
「シオン、シオン、あの二人は、何してるんじゃ?」
「ああ、あのバカ二人は、ほっといてもいいと思うわよ。きっと『流星拳!!』とか言ってばかやってるだけだから。」
「そ、そうか、わかったのじゃ。」
シオンの『流星拳』というのはなんだかかわいらしかったが・・・。実際『流星拳』とは何なんじゃろうか・・・。
二人はまた、肉体戦を始めた。
「よし、リョウよ。わが流星拳は完成に近づいてきてるぞ。」
「といっても、レベル上がってませんが?」
「ふふふ、どうやら、流星拳のイメージが足りなかったようだ。」
「流星拳ってどんなイメージなんですか?」
「そうだな・・・。光と闇が合わさった最強の一撃とでもするか・・・。」
「それ、今イメージまとまったんじゃないんですか?」
「そうともいえるのだろうな。」
本当にこの二人は仲がいいのじゃな・・・。
どうやったらあんなに仲良くなれるというんじゃ・・・。
「リリアナー、ちょっと来てー。」
「うむ、すぐに行くぞ。」
リリアナはシオンと仲良くなれたのじゃろうか?
「リリアナ、見て驚きなさい。」
そういって、シオンは手を上にあげた。
「雷落としとでも、命名すべきなのかしら?」
その言葉とともに雷が落ちた。
「!?バカな・・・。」
今は空は晴れているのだぞ?というよりも、雷など普通は使おうとも思わないものなのじゃが・・・。
「ふふん、どうよ、私の魔法は!」
シオンはリリアナよりも一回りは大きい胸を見せびらかすように胸を張って自分の魔法を自慢してきた。でも、自分の魔法ができてうれしいっていうのは、リリアナもわかる。だから、シオンは、自慢してきたのだろう。
「さすがは、シオンじゃ!雷魔法なんてもの普通は人間は使おうなんて思わないからな。きっとシオンだけの魔法じゃ!」
「驚くのはまだ早いわ・・・。」
次は、シオンは地面に手を置いた。
雷魔法だけじゃないのか?さすがはシオンじゃな。
「そうね、これはどんな感じの名前になるのかしら・・・。」
そういいながら、シオンは立ち上がるとその手には見たこともない形状の剣があった・・・。
何処から取り出したんじゃろ?
「シオン何処から剣を取り出したんじゃ?」
シオンはそのなぜか黒くまるで実態がないような剣を見ながら答えた。
「地面から作ったのよ、雷魔法で砂鉄をあつめたのよ。」
砂鉄を雷魔法で集めるなんてどういうイメージを持っているんじゃろうか?
「う~ん、でも、これほんとは磁気魔法っていうらしいわ。」
シオンは、その黒い剣で素振りしていた。
「磁気魔法ってなんなんじゃ?」
磁気魔法という、聞いたこともない、魔法を編み出したのか?
リュージといいシオンといい、このパーティーはすごい才能の持ち主の集まりなんじゃろうか?
「磁気魔法っていうのはね磁石みたいなものよ。」
磁石は知っているが、あれは金属にくっついたりするだけのものじゃないのか?それともリリアナの知識が足りないのか?
「磁石でそんなことができるのか・・・。」
「リリアナには世話になってるから、特別に教えてあげるわよ。」
「おお、やっぱりシオンは、優しいのぉ・・・。」
シオンは、磁気魔法を教えてくれるよじゃ、本当は、固有魔法や、ユニークスキルと呼ばれるものは、他人にむやみやたらに教えないほうがいいってことを晩飯の時にこの三人には、教えてあげたほうがよさそうじゃな・・・。
人には、向き不向きというのがあるんだよ。うん。
ステータスは、あとちょっとしたらまとめて書きます。




