118 王都生活18日目昼 10魔将・希望と絶望
今回はリリアナ
「ちょっと、リリアナが目立つことするから・・・目をつけられてるじゃない。」
「リリアナのせいじゃないのじゃ。」
「名乗る必要はありますか?」
羽を生やした魔族が質問してきた。
「一応聞いとこうかしら。」
シオンはいつでもどこか余裕があるのじゃな。
「10魔将の一人、ディスペア。」
「同じく、ホープですわ。」
黒を基本とした感じの男の魔族、黄色や白を基本とした女の魔族が自分の正体を名乗った。
「私たちも名乗るべきなの?」
「リリアナに聞かれても困るのじゃ。」
「別に名乗る必要はないですわよ。どうせ今死ぬのですから。」
「そのセリフは三流がいうようなセリフね。」
「威勢がいいのは最初だけですわよ。」
「そうね、あなたと同じようにならないように、私は気を付けるわ。」
シオンは、会話をしているようで実は魔方陣を更に上空に構築していた。
「ホープが勝手に人を選ぶから・・・まぁ、私はこちらでも私には些細な変化でしかありませんが。」
「それは、こっちのセリフじゃ!!」
「誰が、あなたの相手をしないって言ったのかしら?」
シオンの魔方陣から放たれた、大量の光の弾丸は、すべて魔族の男に当たった。
「今のは、少し痛かった・・・てぐらいの威力ですか。」
「これじゃあ、戦闘じゃなくて、虐殺になってしまいますわ。」
「思ってたよりも強いのね・・・。」
明らかに計算外って顔に書いてるのじゃ。
「その態度から察するに今ので多少のダメージをと思ってたようですね。」
「それだったら何?がっかりしたかしら?」
「あなたは顔に出やすいタイプなのですわね。」
「よく言われるわ。」
ん?リリアナは初耳じゃが・・・。
「そちらのエルフは、驚きのあまりか、無表情ですわね。」
「お前よりも、リリアナのほうがきれいな顔をしてるのじゃ。顔のことっでブーブー言われたくないのじゃ。」
「生意気なエルフですわね。」
「事実を言って何が悪いのじゃ。」
「先ほどの攻撃をしたあなたはどうして、その勝ったような顔をしているのか、私にはわからないですわ。」
「いえ、あなた達の目の動きが私の魔方陣に向いたからよ。」
「あら?それに気づいていながら、まだ魔法を止める気はないのですわね。」
「あなた、よけれると思ってるのでしょ?」
「よける必要すらないですわ。」
「あなたの魔法は、先ほど私には効いていませんでしたが・・・また同じ魔法を?」
「当たり所が悪かったのよ。」
「諦めが悪い子ですわね。」
いや、あの魔方陣何処からどう見ても、さっきの数十倍の威力で撃つ気じゃ。
さっきの魔法が効かなかったからって・・・これはやりすぎだと思うのじゃが・・・。
「諦めが悪いのが私の取柄なのよ、ごめんなさいね。」
「シオンには悪いのじゃが・・・少し離れさせてもらうのじゃ。」
「あっちのエルフは、尻尾を巻いて逃げるようですわね。」
「魔王様も、このような奴らに過剰反応をしすぎではと思いますがね。」
「あら、あなたたちじゃ、役不足よ。」
シオンの魔方陣から、さっきとは比べ物にならない量の砲弾が魔族たちに向かってぶつかる。
「魔族の丸焼きってところかしら・・・ちょっと火力が高かったようね。あなた達は、はなっから勝つつもりでいるから負けたのよ。」
「ついでにこれでも食らうのじゃ。『妖精大砲』」
追撃して10魔将とやらもほかの魔族と同じように散っていった。
「思ってたよりも雑魚かったのじゃ。」
「そうね、私たちが一番弱かったってことかしら・・・ほかのところはもっと強いのがいっぱいいるみたいだし。」
なめれていたのか・・・
せっかく魔王にもダメージが入ったと思ったのじゃが・・・。
こいつらは雑魚予定だから・・・




