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僕は、僕のために。
僕は、あの子を助けた。
根本の解決には至っていないけど、これで、よかったと思いたい。
そこには、彼と彼女がいる。
彼は気付いた。
もう、平凡には戻れない、と。
「・・・。」
「西川くん？どうしたの？」
となりでは、ことの重大さが分かっていない青菜さんがいる。
・・・分かっていなくて当然か。
彼女は、普通じゃないから。
「・・・鈴花、」
「もう忘れてよ、そんな悪いやつ。西川くんが気に病むことじゃないよ！」
違う、違うんだよ。
鈴花はお前の言う『悪いやつ』なんかじゃない。
そもそも、青菜さんとは、そうゆう関係じゃないじゃん。
それでも、
「・・・ありがとう、青菜さん。」
「えへへ。」
僕は、彼女を助ける方法など、知らないから。
「これも西川くんへの愛だよ！」
「そうだね。」
僕は、残酷な嘘をつく。
