3.日記に綴られてゆく日々
一週間後、初めての日記を交換する日が来た。
少し早く着いた俺に手を振る泉奈
「潤さ〜ん」
相変わらずの天使のような笑顔
「じゃ、一週間後」
「ああ、またな」
泉奈を見送り、手渡された日記を読んでみた。
潤さんへ 今、これを書いてるのは、潤さんと会った次の日です。今日は天気もよくって、気持ちいい日でしたね。
教室の窓から見える青空がすごくきれいでした。
潤さんは今何してますか?仕事?かな?
また会えるのを楽しみにしてますね。
From 泉奈
たわいもないこと…だけど幸せ…これが恋というものなのか…
しばらく互いの近況を報告する日々が続いた。そして、ある日の日記
今日、一つ年上の男の子に
「付き合って」
って言われました。
前から手紙とかもらってたけど…やっぱり迷ってます。
潤さんならどうしますか?付き合いますか?それとも… 彼女にとって俺はたたの友達…所詮…相手は中学生、俺は自分の気持ちをぐっと堪え、こう書いた。
それは泉奈ちゃんしだいだよ。付き合うも、付き合わないも。
一週間後こんな返事が来た。
やっぱり、断りました。
ありがとうございました。潤さんのおかげで決心がつきました。
俺はほっとした。
彼女にとって俺はたたの友達…それでも嬉しい。