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君と二人で 19

ちょい長め。

本当は失言する予定無かったけど思い付きで付け足しちゃった てへぺろ☆

「何でお前はそこまで“妹”のことが好きなんだ?」

「それ、今関係あるのか?」

「関係無いことは訊かない。」

「そうだな。優くんにとって“血の繋がり”ってどんなものだと思う?」

質問を質問で返したがそれについての反応が無いということは俺が言いたいことを理解してるのかな。

「血の繋がりなんて面倒なだけだ。それだけで人間は態度が変わる…くだらない。」

「ま、優くんにとってはそんなものだよね」

期待してなかったからどんな答えでも返ってきただけいっかなー。

「でも俺は違う。俺にとっては血の繋がりは大切なものなんだ。」

「お前の意見を押しつけるな。」

「まさか、押し付けようなんて思ってない」

首を振ると溜め息をする音が聞こえた。

「…少し、話をしようか。つまらない昔話だけど。」

「話?」

「あぁ。…優くんって人を殺したことってある?」

僅かに優くんが顔を上げた。

「あるわけ無いだろ。」

「だよねー、俺も無い。」

あ、ねーのかよって顔をした。あったらあったで大変な事になってると思うんだけどなぁ…。

「お前なら“妹のため”とか言って平気で人を殺しそうだけどな。」

「それは当然でしょ」

…ものすっごく嫌な顔された。今の顔は流石に俺でも傷つくな

「でも殺されそーになった事もあるなぁ。」

「…どんな人生送ってんだよ」

「どんなって、別に普通だよ。」「お前にとっての普通は世間とはずれてるんだよ。」

理解できないって顔してる。優くんのこういう表情は面白くて好きだ。普段表情が暗いからかな?無表情の人の顔が変わるから面白いのかなぁ?

「智祈があーいう性格になったのは俺の所為でもあるからさ…だから話に来た。何でそうなったのか。」

「……」

何も言ってこないということはどうやら話を聞いてもらえるみたいだ。

「俺の思い出話になったらごめんね☆」

先に謝っておくとはいはい、と溜め息を吐かれた。

そんなに溜め息ばっかだと幸せが逃げちゃうよー

って言おうと思ったけど言ったらまた溜め息しそーだからやめたっ!


「あ、今日俺が話したいことに比べたら俺の妹好きなのはクソみたいな話だから簡単に言うと妹は俺の全て。」

早口でまくし立てる。

「あいつがいなかったら今の俺はいない。俺が世の中嫌になって世界に絶望したのは妹の所為であり俺が生きたいって思ったのも妹の所為。これは所為って言うより妹の為の方が良いか。」

うわーいざ言葉にすると俺意味分かんねぇこと言ってる!

「あのー…つまりあれだ!」

あれって何だと自分に言うが当然答えは返ってこない。

「俺と妹は二人で一つみたいな?」

言った直後ふたりはプリ●ュアを思い出して吹きそうになった。

流石の俺でもこれは恥ずかしい。こんな台詞日常じゃ滅多にっつーか絶対聞かない。

失言するとは思わなかった

「すまん。今の忘れろ。いや、忘れてください。お願いします」

頭を下げる。


「うん。まぁ、…程々にな」

暫く無言だった優くんがやっと何か言ったと思ったら俺の予想の斜め上をいって…え、憐れまれてない!?

すごい、今まで見たことの無いような優しい顔した優くんだ!名前にぴったりなすごく良い顔!!

ちょ、俺そんな引くような事言った?人の心揺さぶっちゃうような事言った?

まだキモいって言われる方がよっぽどマシだよ

あと程々って何が??妄想?妄想だと思われてる?それで程々?

何これこわい死にたい恥ずかしすぎて死ねる!

こっわいよーー文字みたいに言葉も消したい!!


それから小一時間俺一人で騒いでいた。その間優くんはずっと笑顔だった。

その顔が一番怖いっ!!!

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