君と二人で 18
明けましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします!
誰かお年玉くださi(ry
今回は少し長めです
楽しんでくれると幸いです(*´ω`*)
誤字・脱字があったらすみません・・・
やっと優くんの部屋の前まで辿り着いた。
扉を開けると優くんが不機嫌な顔で出迎えてくれた。
「出ていけ」
「ははっ。照れちゃってー素直に会いたかったって言えばいいのに☆」
「顔も見たくねぇ。」
「つれないなー」
頬をつつくと頭突きを喰らった。相変わらず暴力的ぃ〜♪
「いっ…」
頭を抑えてうずくまる。
「ごめんね、俺石頭だから」
つい顔がにやけてしまう。
上から見下ろした形で謝ると脛をグーで殴られた。これは流石に痛い。
二人してうずくまる。
「いい加減挨拶代わりの暴力やめない?」
俺の提案を無視して優くんは部屋の奥へ進む。
「お前来るの早いんだよ。何時の電車に乗った?」
「始発」
「いってぇ」
答えたら何か投げられた。顔面直撃とか恥ずかしい。
「何だよ、これ」
拾い上げると…これまた独創的な形の……
「智祈の手作りのぬいぐるみ」
「よく分かったな」
「こんな奇抜なものの心当たりはあいつぐらいだよ。」
「成る程」
ぬいぐるみを一通り眺め、帰ったら智祈に裁縫を教えようと決心した。…裁縫よりデザインの方がいいか?
「で、お前は何しに来たんだ?」
さっさと用を済ませて帰れと思っているのが嫌でも伝わってくる。
「何ってそんなの決まってるっしょ」
「何だよ?」
白を切ろうったって無駄なんだけどな。
「俺の愛しい妹の話」
「相変わらずそのシスコンぶりは治らないんだな。」
「人を病人扱いすんな。コレが正常」
「いかれた奴は自分がイカレてるなんて微塵も思ってないらしいな。」
「へぇ、さっすが物知り優くん」
嫌味だと分かっているからか、その挑発には乗らない。
「あいつに何言った?」
「…何がだ?」
何でそこまで話をしたがらないかなぁ、
「あいつがあんな顔してて気づかない方がおかしいだろ?何言ったんだ?」
「別に大したことじゃない。」
「大したことなかったらあんな顔するわけないだろッ!」
「どんな顔だよ…」
小声で呟くのが聞こえた。
何で分からない?あいつがあんな顔するなんてよっぽどの事がない限り無い。
何で誰も気付かない?
笑ってるのは気付かせない為。
怒らないのは悲しいから。
一人じゃないって分かっててもあいつは誰にも頼らずにずっと一人で堪えているんだ。
「何故と言えば何でも答えが返ってくるとでも思っちゃってんの?甘えんな。それでも優くんが分からないって言うなら智祈はお前にはやらない。返してもらうよ」
ガンを飛ばしてみる。
「それはあいつが決めることだ。」
やっと目を合わせた。優くんが人と目を合わせるのが嫌いなのは知ってる。目を見られるのが大嫌いなんだよね。だからずっと見てた、優くんの目。
「自意識過剰もいい加減にした方がいいと思うよ。」
「お前こそいい加減その阿呆な口調やめろ」
「あれ、気に入らなかった?」
つい笑みがこぼれる。嫌われるのは嫌だけど嫌がられるのはそうでもない。
「当たり前だ。普通に話せ」
「分かったよ、」
やれやれとわざとらしく外国人がやるように大袈裟にしてみせた。
舌打ちする優くんの素直さについ羨ましいと思ってしまう。本当に、お似合いだよ。二人とも…。
だからむかつく。