表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネコマタを引き継いだはなし  作者: ぽすしち


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/52

お供のつぶやき


 大旦那の見込み通り、稽古に連れて行っても、けっして余計なことは口にしないし、お師匠に色目もつかわなかった。



 が。



 いっしょに歩いているときに、ぽつりと「大旦那さまをお待ちしているとき、あとからヤマシロヤさんのご主人がいらしたので、きょう《も》、ご挨拶いたしました」という。


 大旦那は、そうかい、といちどききながしてから、「・・・ヤマシロヤさんは・・・前もきてたかねえ」とききかえす。「もう、五度はお会いしております」という返事で、大旦那はほかの男たちのことが気になりだす。

 そうすると、むこうも《ねらい》は同じだと気づき、お師匠に土産をもってくるようになり、その土産を毎度持たされるお供がこんどは、「 大旦那様がいちばん上等な品をおくっているのですから、お稽古をながくしくれるようお師匠さまにおねがいしてはいかがでしょう?」といってみる。

 気をよくした大旦那はそれを間にうけ、少しずつのばしてもらい、お師匠もむげにできずに、こころもち時間をのばして稽古する。


 すると、「 こんなに熱心にお稽古をつけていただいているのは、大旦那さま だけ でございましょうね 」と、帰り道で感心したような顔をする。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ