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ネコマタを引き継いだはなし  作者: ぽすしち


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22/52

違うと言ってる



    あの唐傘屋の大旦那は、自分で囲った女を橋から突き落としたらしい



「 ―― でも、大旦那様はちがうって、若旦那様にもいってるって」


 オウメはゆうべ、《旦那様》である若番頭のところに、大番頭さんとやってきた若旦那が、「おまえにはすまないとおもってる」と謝っているのを廊下できいていた。



「そりゃあ、殺しちまったんだから、こわくて認められないさ」若旦那だって大番頭さんだってわかってるよ、とタキはもう一本の団子をとりあげた。




「・・・あたしたち、まだ置いてもらえる?」


 オウメはただ、このさきが不安で、まだ団子に手もつけていない。

 家には弟や妹が五人もいるのだ。



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