6 門番2
後書きに【大切なお知らせ】があります!
「ふん、汚らわしい人間……いや、魔族め! 貴様の魂の穢れ具合を見てやろう!」
天使が叫んだ。
ヴンッ!
その両眼が青い光を放つ。
「うっ……」
俺はまぶしさに目を細め――、
次の瞬間、周囲は火の海になっていた。
「ここは――」
辺り一面が炎に包まれた村。
逃げ惑う人々。
それを追いかける黒い影――魔族。
「そうだ、これは……」
俺はゴクリと息を飲む。
俺が子どものころに住んでいた村だ。
ある日、魔族の一隊に襲われ、壊滅した村。
現れた異形の魔族たちが恐ろしくて、恐ろしくて。
俺は必死で逃げ回ったんだ。
「ひいいいっ……」
ちょうど目の前に子どもが走ってきた。
「あれは――俺!?」
そう、子どものころの俺そっくり――。
俺は、過去の自分の姿を見ているのか……?
小さな俺は泣きながら走っている。
その背後には数体の魔族の姿があった。
「やめろ!」
俺は『小さな俺』を助けようと走り出す。
魔族に向かって剣を繰り出す。
――だが。
「えっ……!?」
俺の繰り出した聖剣は魔族にかすりもしない。
当たらないわけじゃない。
聖剣が、まるで幽霊か何かのように魔族を通り過ぎてしまうのだ。
いや、聖剣だけじゃない。
俺自身の体も、よく見たら半透明になっていた。
その間も魔族たちは俺をスルーして、『小さな俺』を追いかけている。
幼い子どもである『小さな俺』の脚力じゃ逃げ切れるわけがない。
「こ、こわいよ! たすけて! たすけてぇっ!」
『小さな俺』は泣きながら逃げ続けた。
それを魔族が追いかけてくる。
俺はそれを助けることができない。
魔族の爪が『小さな俺』を切り裂き――。
その寸前、
「【聖刃】!」
ほとばしった白い光が魔族を切り裂いた。
「えっ……!?」
前方に一人の女騎士が立っている。
「怪我はないか、少年?」
彼女が微笑んだ。
「ああ……」
俺は呆然と立ち尽くした。
あの人だ。
かつて、俺が故郷を襲われたとき、魔族の手から俺を救ってくれた恩人――。
【大切なお知らせ】
書籍版が4/25発売予定です。今までの僕の書籍化作品と違い、今回はウェブ版から内容が大幅に変更され、新エピソード満載です! とはいえ、基本コンセプトの勇者シオンと魔王ヴィラがイチャラブする部分などはそのまま……というかラブ度300パーセント増しくらいになっているので、ぜひよろしくお願いします~!
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