験担ぎ
鉛筆5本、消しゴムひとつ。
大きな文字盤の腕時計。
とりあえず定規も備えておく。
シャープペンも1本、置いた。
裏返しの紙と、これから文字や記号で埋め尽くされるもう1枚の紙を見つめる。
とにかく60分1本勝負。そのために、いつもより早めに席に着いて、魔法瓶に入れた紅茶と小さなおむすびで持久力をつけた。
あれからかなりの時が経ち、必ずと言っていいほど定期的に訪れていたあの時間を過ごすことはなくなった。
今では、自分から探して出向かないと味わえない、スリル満点のアトラクションで、有料。将来の為の自己投資でもある。自分のお財布と次に繋げるのに必要な作業とのバランスの良さが大切だ。
時間内に何も無い白を自分で変えてゆく。
全てを終えたときの気持ちよさは、格別。
結果が届くまで、麺類を経ち、待つ。
勤め人で、転職をした時も、知らせがくるまで麺は一切食べなかった。
卵焼き、カツ丼、親子丼。心を前向きにするたんぱく質を支えに、いろいろ乗り越えてきた。
はたらきながら学ぶ。新しいことをしたいなら、意欲のある証明をする。目に見えない誠実な姿勢を目に見えるスキルで示す。
そのために、食べて生きる。自分に生きることの、生き続けてゆくことの楽しみや面白さを見出だすための、チャレンジを必ず与える。学び以外でも、趣味でも、娯楽でも生きたい気持ちにさせてくれる何かを常に求めてゆくだけで、調べてみるだけでも日常に変化と革命が起きる。
生きていれば、何かしらに出会える。
昔から続けてきたこと、何気ないことの中から、新しい気付きを見つけることだってある。
酢醤油の餃子に山椒。美味しさ、新開拓。