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NEW STORY  作者: 竹本猫助
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出会いと冒険




ラーとシロはリーナの長い説明を乗り越え同じ部屋で眠りについたのだった。そして今、ラーの冒険は始まろうとしていたのだった。


「さあ、冒険の始まりだ!!」

ラーはそういって扉に手をかけた。するとラーの押す力よりも数段上の力で反対側から押し返された。もちろん扉はラーの顔面にクリティカルヒットした。


「ごめんなさいなのです!!」

そういって頭を下げる彼女はどこかで見覚えがあった。


「あれ?お前どこかで…あ!!俺が最初に来た時も反対側から扉を開けたやつだな!!」

ラーが少し大きめの声で言うと少女も気づいたのかさっきよりも深く頭を下げる。その姿に周りから変な目線を受けられラーは急いで頭を上げさせる


「おいおい!頭上げろよ。手か泣くなよ!俺が悪かった。な!」

急に泣き出した少女に驚いたラーは後ろに立っていたシロに助けを求める。


「怖かったですね。もう大丈夫ですよ。」

シロはそういって少女を抱きしめる。すると少女は小さい声で言った。


()()()()()()()()()()()


少女はそういうとシロに倒れこむ。少女の言葉に驚きを隠せなかったラーだったが倒れた少女を置いていくことはできず何よりた助けてが気がかりだったのでとりあえず止まっていた宿に戻り少女が目を覚ますのを待つことにした。


数時間がたったころ少女はゆっくりと目を開いた。

少女はベッドに横たわる自分の体を起こすと足元にさっき冒険者ギルドでぶつかった青年がいることに気づく。少女はたちまち顔を赤らめると自分の格好を見渡した。


「ん?起きたのか。」

ラーがそう言って少女のおでこに手をやる。


「うん。熱はないようだな」

そういうラーを少女は見つめると顔を思いっきり手の平で殴りつけた。


「ダメなのです!ダメなのですよ!!よく知らない男女が同じ部屋に!!」


「違うんだって!これには訳が・・・」

「怪しい人はみんなそう言います」


少女はそういって顔を赤く染めラーに枕を投げつける。


ガチャン


少女がそう嘆いてる途中に扉が開く。扉の向こうからは一人の少女が入ってくる


「なんの騒ぎですか?扉の外まで聞こえてましたよラー様。私が買い物に行ってる間に()()()していたんですか?」


そんなシロからの疑いの眼差しを受けながらラーは状況を説明した。何とか納得したシロはベッドで今だ怯える少女に状況を伝える。


ラーに冒険者ギルドで二度にわたり扉をクリティカルヒットさせたこと。二度目に出会ったとき急に気絶したこと。そして倒れる直前に助けを求めてきたこと。


シロが少女にその話をすると少女も思い出したのかハッとした様子で頭を下げた。


「はわわ!!ごめんなさいなのです!何度も重ね重ねごめんなさいなのですよ!!」


頭を何度も下げる少女にラーは問いかける。


「それの事はもういいって。過ぎた話だし。ところで俺の名前はラーこっちはシロ。君の名前は?」


「わたしは、ターニャ・リスロイなのです」


そう名乗ったターニャにまたラーは質問を投げかける


「それでターニャ、助けを求めていたがいったいどうしたんだ。」


「はい、いま私の故郷に()()をしゃべるモンスターが現れたなのです。そいつらは2週間後に武器と食料を渡し土地を渡せと言ってくるのですよ。」


(ふ~ん。わからないことが多すぎるな。なんで人語を話すといけないんだ?やっぱり怖いからか?後でシロに聞いてみないとな。まぁでもこれはやっぱり試練的なイベント的なやつだよな。・・・なら答えは決まってる)


「あぁ~もちろん俺が助けてやる。だが今日はもう遅い明日の朝にでも出発をしよう。」


「ほんとなのですか?うれしいのですよ!!誰に頼んでもひきうけてくれなかったなのです!ほんとにうれしいなのです」


ラーがそう言うとターニャは心から安堵した様子でスキップ交じりに帰っていった。


ターニャが帰ってからシロはラーに問いかけた。


「本当によかったのですか?人語をしゃべるモンスターはかなりの強敵かと・・」

そんなシロの問いかけにラーは問いかけで返す


「なぁ、さっきから思ってたんだがなんで言葉をしゃべるモンスターが来るとやばいんだ?」


「そうでした。まだラー様にはお伝えしてませんでしたね。てへっ」


「かわいかねえよ!!」


そんなツッコミをシロは無視して話始める。


「newsの世界では言葉をしゃべるモンスターは多く登場しました。しかしこの世界では簡単に言うと言葉をしゃべるモンスターは普通のモンスターの数十倍から数百倍のレベル差があるといわれています。またこの世界の人間の平均レベルは約60~75と言われています。なのでどう頑張っても個人や小規模パーティーでは太刀打ちできない。だから・・・」


「だから俺では不安ってか。笑わせんなよシロ。相手がどんなに強かろうと関係ない。俺の最終目標は剣神を倒すこと。ほかのモンスターにひよって逃げるわけにはいかねえだろ」


「そうでした。ラー様が馬鹿なのを忘れていました」


「えっ待って!!今の話の中に俺が馬鹿ってなる場面あった?おーいシロさん!!!」


そうして今日もまた二人同じ部屋で眠りにつくのだった。。。


今もなお、森に潜む凶悪なモンスターは狩りの準備にいそしんでいることをまだターニャもラーもシロも知る由はなかったのだ。


「ニン..ゲン..コロス。ジュンビ、イソゲ。ハヤク..ニンゲンノ..ニクタベタイ。」




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