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NEW STORY  作者: 竹本猫助
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ようこそ、新しい人生へ!



D M M O R P G ゲーム名は『New Story 』

世界で初めて日本のメーカーが完成させたフルダイブ型MMORPGである。今まで不可能とされていたフルダイブ型のゲームは日本人の医学者達とゲーム会社の共同事業によって実現した。このゲームは完成と共に全世界へと進出し今では1億人以上ものプレイヤーがこのゲームをプレーしている。


『New Story』プレイヤーからは『n()e()w()s()』と呼ばれるこのゲームは広大なマップに色々なイベント事が起きるなど物語性も凄く良い良作として色々なプレイヤーを魅了している。キャラクターデザインも豊富で人族、エルフ族や魔族、獣人族など選べる種族も多くまたプレイヤー自身が自由にキャラクターをカスタマイズできる事も魅力の一つである。


そんなゲームで俺は今、未だかつて世界ランキング上位のギルドが挑み敗北してきた超高難易度ダンジョン第100階層の深層ボスにギルド総出で戦いに挑んでいた。


『第99階層』


「俺たちはここで待機だろ。でもギルド長の()()()()()さんめっちゃすげぇーよな。」


「だな。確か今のレベルが999だろ?まじで有り得ねぇよな。どんなスキル持ってんだろうな」


「まぁ俺達には関係ねぇか!」

99階層からは待機中のギルドメンバーが楽しそうに雑談をしている。


しかしそんな楽しい雰囲気とは逆に100階層に行った仲間たちを待っていたのは絶対的な力の前で為す術なくタチつくすギルドの姿だった。。。


『第100階層-深層ボス部屋』


「陣を崩すな!魔法部隊は結界を張り治せ!」


「ギルド長!負傷者並びに重傷者が多すぎます!回復ポーションも残り僅かです!!」


(一体どうなってるんだ!)


(侮っていたわけじゃない。色々なギルドがやられていることも知っていた。だから警戒をし普段の倍の装備やポーションを揃えた。運営公式サイトにもこれまで挑んだギルドが残した情報も1つ残らず目を通した。なのにこいつは…)


「どの情報にも書かれてなかったぞ!」


ラー油王子達の前にいる敵は三体。両端の白装束の魔法使いはレベル2500。そして真ん中に守られるように立っている者はレベル不明。1000の剣を持つとされる千神(せんじん)だ。今は1本としてその手には装備されていない。硬直状態が続く。そんな中、敵は長ったらしい魔法の呪文を唱え始めた。その呪文がなんなのかギルメンには分からなかったがラー油王子にはその魔法がなんなのか分かった。それは『definitely(デフィニットリー)』絶対に当たる攻撃。それに相手のレベルを見るに当たれば即死になる。


「クリオネ!結界を厚めに張らせろ!」

ラー油王子は副ギルド長のクリオネに命令を下す。


「どうするつもりだ!ラー油王子!」


「混沌のギフト0位階を使う。5つも使えば何とかなる。結界を張っている間にギフト『幸せ者◎』を使って出来るだけ運を上げる。」


「しかしそれではあまりにも危険すぎる!もしもの事があったら……」


「だからこそ運を最大限にあげるんだ!良いな!」


「くっ!分かった!絶対に成功しろよ!」


ラー油王子が頷くとクリオネ達は結界の準備に入った。


魔力の流れを感じる。どす黒い魔力は収縮し丸い玉を形成する。普段目に見えるはずのない魔力はその濃さゆえに目に見える。


「ギルド長放たれます!」

ギルメンの1人がラー油王子に向かってそう叫ぶ。それと同時にラー油王子は異空間に浮かぶボックスに手を入れる。


「混沌のギフト0位階を使用する。」

「許可します。」

機械チックなアナウンスと共に0位階を召喚させる石が現れる。ラー油王子はその中から5つ手に取ると最大限の運を込め思いっきり割る。


「こい!」

ラー油王子が叫んだのと同じタイミングで敵も魔法を放った。絶対に当たる。そんな攻撃がラー油王子に向かって飛んできた。が。その攻撃がラー油王子に当たることは無かった。一瞬の光とともに攻撃はかき消され目の前には神々がいた。絶対的な力。小指で少しつついただけでも死んでしまうぐらいの力。その力の持ち主が五体今横一列に並んでいる。


「マジかよ!」

クリオネが声を発する。それもそうだろう。目の前には並んだ五体の0位階の中に序列一位が混じって居たからだ。0位階の中でも運営が作り上げた無敵の存在。それが序列一位の『主神』名前は存在しない。そんな奴が現れたんだ。ギルメンはみんな空いた口が塞がらなかった。


現れた五体は序列一位の『主神』、序列25位『大英雄』、序列26位『大賢者』、27位『守護騎士』、29位『大聖女』偶然か必然か初代の英雄パーティーが揃った。大英雄は主神から光の加護を授かり戦ったとnewsの公式サイトには書いてあった。正義を愛し民を救った。英雄。だからこそ他の0位階の奴らより話がわかる。


「頼む!手を貸してくれ!」

ラー油王子がそう言うと4体の英雄パーティーは頷き攻撃を仕掛ける。主神は1発も手を出していなかったが千神の両隣に居た白装束の魔法使いは一瞬で死に絶えた。1つの武器も装備していなかった千神も何百本か装備し戦いの準備をした。攻防戦は続く。大英雄の剣と千神の扱う剣とか鈍くぶつかり合う音が響き、大聖女は主神に祈りを捧げる。大賢者は魔法詠唱し、守護騎士は流れ弾から大聖女を守る、各々が千神を倒すため力を尽くす。


「ラー油王子さん!あのボスにもかなりのダメージが入ってるみたいです!俺達もそろそろ行きましょう!」

呆気にとられていたラー油王子にクリオネが言う。ラー油王子は頷くと声を大にして命令を下した。


「このフロアにいる全員に通達する。これより俺のスキルを使用する!0位階のもの達は一旦下がりギルメンは守りを強化してくれ!!」

そう言うと四体は全員ギルメンの張った結界の中に入った。ラー油王子は体力の減った敵の前に行くと腰に提げた剣に手をやり抜刀する。そして声を大にして言った。


『審判』


ラー油王子がそう言うと一瞬にして周りの様子が変わった。石造りの壁には色々な文字や絵が彫られており真ん中には冥界の王が椅子に座る。両端には大きな石像が剣を持ちたっている。高さ数十メートルはあるその体はいつ見ても慣れない。


『汝、罪を答えよ。』

冥界の王は目の前に居る千神に向けそう言う。しかし千神は無言のままだ。

『汝、罪を答えよ。』

2度目の問いにも千神は答えない。

『汝、罪を応えず、罪を償おうとしない。よって罪人とする。ラーよ(ラー油王子の事)断罪せよ。』


冥界の王がそう言うと元いた場所に戻され剣は白く輝いている。

「すまないがここで俺も負けるわけにいは行かねぇんだ!」


『断罪』

ラー油王子がそう言って千神に向かった走ると勢いよく距離を縮めて額に剣先を突きつける。すると周りは白く光出した。


そして次の瞬間、機械チックなアナウンスが脳内に響く。


『転移魔法陣起動。これよりプレイヤー1をエクアドナへと転移します。なお命はここで終わります。よろしいですか?』


『はい。or はい。』

「おいおい!急になんだよ!ってかはいしかねぇだろ!まぁいいや。取り敢えずはい。で!」


『プレイヤー1の許可がおりました。これより転移開始します。3秒後エクアドナへと到着。3…2…1…。。。』


『ようこそエクアドナへ。ようこそ新しい人生へ!』






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