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階段

「アプロディーテちゃん、何かあったの?」ディアナがヒロの顔を見て何かを感じたようだ。


「と、突然なんなのだ……!な、何もない!!」言いながらヒロはなぜかオリオンの顔をチラリと見る。彼はそれに気づかず馬の準備を進めている。


「ははーん」ディアナはニヤリと笑う。


「お前は一体何を言っているのだ!」ヒロは鬱陶しそうに言う。


「アプロディーテちゃんも大人の階段を登り始めたようね。あなたはもっともっと綺麗になるわよ。楽しみだわ」ディアナは舌なめずりでもするような顔でヒロを見つめた。


「う、うるさい……」ディアナが何をもってそんな事を言っているのかは解らなかったが、なぜか自分の頬が赤くなり胸の鼓動が少し激しくなっている事に気づく。ヒロは早足で自分の乗る馬のところに駆け寄り鞍を掴むと胸を押さえながら大きく深呼吸した。


「ヒロ、ディアナと何かをあったの?」遠くで二人のやり取りを見ていたカルディアが心配そうに聞いてくる。


「あっ、いや、……なんでもない……」ヒロはアウラを先に馬に乗せると自分も馬上に移動した。


「ヒロ様……、大丈夫ちゃ?」アウラが心配そうに聞いてくる。


「アウラ……、ありがとう。昨日少し眠れなかっただけだ。それよりもお前達の調子はどうなんだ?」街を出る時よりはかなり顔色が良いようだ。


「街を出てからだいぶん良くなったちゃ。出発の前夜、あの宿で何かは解らないけれど、呪いのような声にうなされたっちゃ……、まるで地獄の死者の声のような……」アウラは何かを恐れるような顔をした。


「なんだ?あの宿はそんな化け物がでるのか?」ヒロはそのような話初耳のようであった。


「アウラ達も姿は見てないけれど、寝ている時に聞こえたっちゃ……、たぶんあれは呪いの呪文だっちゃ……」アウラは言いながら恐怖を飲み込むように喉を鳴らした。


「そんな……、泊まっている宿でそんな事があったら俺やカルディア……、それにオリオンだって気づくはずだ」術式を身に付けている者にはそういう気配は敏感に感じるものである。ここ数日あの宿に宿泊しているが、そのような物は全く感じなかった。


「いいえ、あれはきっとあの宿で殺された亡者の呪いの声だっちゃ……」アウラは酷く怯えた顔をした。つられてヒロの背中も悪寒が走る感じがした。


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