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脱走

「本当に美しいわ、アプロディーテ」ディアナは吊り下げられたヒロを恍惚こうこつとした表情で見つめている。


「だから、俺の名前はヒロだ!そんな名前で呼ぶな!」


「大丈夫よ、アプロディーテちゃん、すぐに私の事をお姉さまって呼びたくなるわよ」品定めでもするように、ディアナはヒロの周りを歩く。


「くう!」


「そうね。このボタンが邪魔ね」ディアナは手にしている剣でヒロが着ているシャツの第一ボタン、第二ボタンを器用に切り取った。


「や、やめろ!」少しずつヒロの胸元があらわになっていく。


「ああ、溜まんないわ、アプロディーテちゃん!その表情最高よ!!」ディアナは今にも昇天しょうてんしてしまいそうな顔をした。


 いきなり地響きがする。


「な、なに地震!!」ディアナは驚いて部屋を飛び出していった。


「全く!好き放題しやがって!」ヒロは四肢に結びつけられた鎖に砕け散れと念を送った。ヒロの髪の色が一瞬黄金に輝いたかと思うとイメージしたように鎖が四散した。

 次に自分の愛剣を頭の中に描く。少し時間をおいてからヒロの右手に剣が姿を見せた。


「ひゅー!便利なもんだな」ヒロは剣を一振りした。なぜか今ならどんなものでも真っ二つに出来るような気がする。

 ディアナが出ていった出入口で身を隠して様子を探る。どうやら彼女はいないようだった。ヒロはその部屋を飛び出して、先ほど閉じ込められていた地下牢を目指した。


「ユーリ!ユーリは居るか!?」少し小さな声で先ほどの少女の名前を呼ぶ。


「はい、ここに……」ユーリは返答をする。


「今からこの牢屋を叩き切る。でも逃げるのは少し待ってくれ。俺がディアナを遠くに誘き寄せるから、気配が無くなったら皆で逃げるんだ!いいな!」ヒロは剣を振り下ろして牢に付いていた大きな南京錠を真っ二つに切り裂いた。


「凄い!!」ユーリ達は感嘆の声をあげる。


「いいか!我慢しろよ!」そう言うとヒロは階段を駆け上がっていった。


「素敵な殿方……」ユーリをはじめ、牢の中の女達の目がハートの形に変わっていた。

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