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最強は最高にわがままな証  作者: 早乙女 鰹
第10章 覇王城攻略
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第82話 城内エリア

城内エリアをゼルセラとキーラで探索を進める。


少し進むと3つのエリアに枝分かれしている。



「さて、どうしましょうか」



顎に手を当てゼルセラが考え込む。



「じゃあ私はこっちにしようかな」



考え込むゼルセラを他所にキーラは歩みを進める、そんなキーラをゼルセラは慌てて引き留める。



「お待ちください!!実はここのエリアのボスは三姉妹なんですが...同時に3つのエリアを攻略しないとクリア判定にならないんです...」


「じゃあ...私達だけじゃクリアできないって事?」


「あぁ!いい子が居ましたね!!茶々丸!!」



ゼルセラが名前を呼ぶと何もない空間から突如少女が現れる、怪しげな仮面をつけた少女だがどうやら味方らしい。



「茶々丸、貴方も手伝いなさい」


「わかりました、では私は暗闇エリアに向かいます」



仮面のせいで多少籠った様に声が聞こえるがかなり真面目な声をしている。



「ならさっそく攻略しましょう、相手は覇王級を所持してないので問題ありません」



茶々丸もゼルセラもエリアへ歩きだすのでキーラも残るエリアに進む、最後に一言と言いたげにゼルセラは薄く笑う。



「難度は20です」


「は!?ちょっとゼル様!!そんなのむ...」




慌てた仮面の少女茶々丸の入って行った扉をゼルセラは微笑みながら閉じる。



「このように、このエリアは一度入ったらクリアするまで出る事が出来なくなってしまうのでその点は注意してくださいね」



なんだかゼルセラに預けたのがかわいそうだなと俺は画面越しに思った。


返事をしたキーラは剣を力強く握りしめ扉に入った。


キーラが行った後ゼルセラはこちらに向けて親指を立てた。



見てる事もお見通しか。



俺が脳内で「さっさと行け」と指示を出すとゼルセラは笑みを浮かべ扉の中へ消えて行った。




―――――――――――――――――――――――――――――――――――――



「まったく...ゼル様もひどいことをする....そもそも私は覇王級の装備を持ってないと言うのに...」


暗闇で一人ぼっちになった茶々丸は普段の様に別次元へと移動する。


 茶々丸の持つスキルの【徘徊者】の効果だ、このスキルは自身を別の並行世界に移動させることができる。

別次元から干渉することは出来ないが本来の次元で起きた出来事は別次元でも確認することができる。


 茶々丸は常に別次元を移動する、この間は敵に発見されることもないので諜報活動には持ってこいだ。

それと言うのもこのスキルは【主人】が諜報活動メインの育成をしたいとゼルセラに言ったからだ。



若干のトラウマではあるが真っ暗な空間は慣れているので例え見えなくても魔力感知にてすべてが把握できている。


真っ暗な道を躊躇う事無く進む茶々丸


やがて見えてきたのは剣を携えたフリューゲルだ



忍び刀の【風魔】を取りだしフリューゲルの背後へと回る、そして刀身を首に当てた状態で別世界から現実世界に戻りその瞬間に刀を振り敵の首を刎ねる。



「任務完了....こ....これは...」



 茶々丸はドロップアイテムを確認しその嬉しさからか仮面をずらし可愛らしい笑みを見せる

こんなに可愛いなら仮面付けなければいいのに....と思うが仮面姿も好きなのでよしとする

だが、俺の前でくらいは仮面を外してもらいたいものだ。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――




全員が行ったのを確認したあとゼルセラは罠エリアへと進む。


そこには様々な罠がある、振り子斧、落とし穴、毒ガス、仕掛け弓、正直そのどれもがゼルセラを煩わせることはない。

ゼルセラには【小細工無用】のスキルがあるので罠の類は効かない。



ならば元々警戒する必要もない。ひたすらに歩んでいると強烈な弓矢が飛んでくる。



完全な死角から飛来した弓矢をゼルセラは掴み飛んできた方向にそのまま投げる。



矢は敵から放たれた時よりも早い速度で飛翔し敵を貫く。



「他の子達は無事クリアすることが出来たでしょうか....」



ドロップアイテムを見てゼルセラはため息をついた。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――




キーラは迷路エリアを進んでいく。


こうゆう迷路には必勝法があるとされている、それは壁に手を当てながら歩くこと。

だが...一向にゴールに着く気配がない。



「そうゆうこと?」



なんとなくだが掴めてきた、この迷路は変化しているのだパネル状に分けた迷路は数分ごとに移動し侵入者を惑わす。


少し思案したが良い案が思いつかない...。


ふと刺剣に目をやり考える。



「事象を改変....事象を改変....」



改変という言葉をで口の中で転がす。

そしてある結論に到達する。



「迷ったって事象を改変できないかな...」



しっかりとイメージを思い浮かべて刺剣を振る。


すると空間が歪みゴールが見えてくる。



「できた!!」



そして迷路を突破し一人のフリューゲルとの勝負が始まる。


それを眺めていた俺とシーラは感嘆の笑みを浮かべる。



「ようやく扱い方を理解したか...」


「の、ようですね、まぁ、まだまだ本領発揮とはいかないようですが...」



正直この権能に関してはゼルセラが使ったら大変な事になるだろう、いつかはキーラも使いこなせるだろうが、それも成長と言うものだ、気長に待つとしよう。


キーラに対するのは槍を持つフリューゲルだ。


戦闘は呆気ない物だった。

刺剣と槍ではリーチに差がありすぎるだが、事象改変の前には無力としか言えない。


あっという間にフリューゲルを倒したキーラはあっさりと迷路エリアをクリアしたのだった。



達成感からかニコニコと歩くキーラ。

レアドロップが無かった事に悲しむゼルセラ。

喜びに口元を緩ませながらルンルン気分の茶々丸。



三者は合流地点で再び合流を果たす。



「皆無事の様ですね、まぁこの程度で苦戦していてはご主人様に怒られてしまいますが...」


「でもちょっとだけ手こずっちゃったかな...」


「任務遂行、我ながら完璧だったそれに...」



茶々丸が懐からクナイを取りだす、それを見たゼルセラは嫉妬心に駆られるが溜息を付く。



「そうですか...精々使いこなしてください、その武器の為にも」



茶々丸は元気に返事をした後別の次元に消える。


残されたゼルセラとキーラは俺の元へと歩みを進めた。

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