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最強は最高にわがままな証  作者: 早乙女 鰹
第2章 覇王の過去
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第11話 太陽神VS覇王様

遅くなりました。なんか考えるのが楽しくて書き起こす気になれませんでした。


円柱状の光の奔流が天から雲を貫きアポロンを覆い隠す。中の様子は一切確認できないそれどころか奔流の衝撃波で生まれた風で立つことさえままならない、そんな中横眼でグレースを見ると――――――まさかの仁王立ちで立っていた

グレースの羽織っているコートには裾のところに炎の模様が描かれている、そんなコートと長い銀髪が風に靡く姿は神々しいまでの美しさを


――――――ってそんなこと考えている時じゃないっと頭を振り浮かんだ煩悩を打ち消す。

やがて光の奔流はガラスを割ったかのように砕け散る、それが意味していることは



――――――封印の失敗?



失敗しているからこそ飢狼達はまだ生きているのだ、崩れ去った奔流の中に立っているのはもちろんアポロンだ。



「まぁ、こんなもんか――――――さてともう終わりにしよう」



風に乗ってきたアポロンの第一声は非常にふわっとした言い方だったが続く言葉に温かみはなかった。



 アポロンが剣の持ってない方の手を前に出し何かをつかみ取るかのように動かす、その先に居たのはうっすら炎を纏った飢狼だった。

そしてエミールにはとらえることができなかったがその手には炎を纏った飢狼が首を掴まれていた、

アポロンが掴んだ飢狼を目線の高さまで引き上げる、飢狼には抵抗の意思は感じられない。

アポロンが視線を少し下に落としひきつった笑いを浮かべる。



「うげっ!メス....先に言ってくれよ...ハァ~...」



随分と重たいため息がアポロンからっ聞こえてきた



――――――だが次の瞬間に状況は一変したアポロンが立っていた場所に砂煙が発生しその奥では何かの衝撃で木が倒壊していく姿があった。

やがてアポロンが立っていた所の砂煙が薄くなっていくとそこには妙に見覚えのある人影と地面にへたり込む少女らしき姿があった。

少女の見た目は青白い髪をしうっすら赤暗い瞳をしていて犬歯が人よりも成長しているそれこそ――――――まるで飢狼を人にしたような、少女は自分の手や足を本当に自分の体なのかと確かめるように動かしていく。


 人影の正体はもちろんグレース、この男は先ほど俺は世界最強と言い放ちながら『メス』という言葉に反応し――速さのが概念を超えた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



「やはりケモミミはいいな、この異世界の住人が獣人を嫌う意味が全く分からんな」


「そ、それは獣人が人間の約十倍の身体能力を保有しているからじゃないでしょうか、で、ですが――」



少女が言葉を詰まらせ下を向くそれに疑問を抱いたグレースは続きを話すように促す



「お、恐れながら私は先程までは獣人ではなくただの獣でしたので...」



「それも、そうか...にしても少し人に寄せ過ぎたか?まぁ俺の仲間の部下になれたことに誇りを持つといい、とりあえずおめでとう」


「ぶ、部下ですか...も、もしかして貴方は獣に偏見がないんですか?」


「偏見?あるわけないだろ、この世界の理に偏見なんて...あるわけないだろ、それに俺は獣...いや動物が大好きだからな」



グレースはそっと少女の頭に手を置き優しく撫でる。




「せ、世界の理?それはいったい...」




「この世界の絶対的な正義それは『かわいい』だ。可愛いは正義なんだ!可愛いければなんだって許される、俺たちの目的はこの世界に俺だけの楽園を築き上げることそれが俺たちのゴールだ」



「「違います」」




「違うとは失礼だなお前たちの主人でありこの世界の覇者である俺の願いはまかり通るべきだろ?」


「「通りません」」




息のぴったりなロキとフレイヤとグレースのまるで漫才の最中




―――急に周囲の気温が一気に上昇した。




 最初に気づいたのはエミールだった、熱に対する耐性が低かったためである。




「なんだか蒸し暑くなってきたんだけど」



「皆さん、少し離れますよ、飢狼さんたちもこちらに」



「「は、はい」」




突如、グレースの人工知能スキルであるシーラが姿を現す、そして飢狼と少女、エミール達全員を囲む直方体の障壁が生まれる。



「この中にいれば安全でしょう、簡単ではありますが障壁を張らせてもらいました」



「いつもありがとねシーラちゃん」



「いえいえ、それには及びません、それに今回は少しマスターにも痛い目を見てもらいましょう」



「さすがのシーラさんも嫉妬しちゃいますか?」




「あたりまえです!私の見た目はマスターの超絶好みな見た目をしているんですよ?なのに、次から次へと....コホン!マスターのわがままを治すのもスキルとしての役目です」



「でも痛い目にってダメージを与えられるの?」



「アポロンさんじゃ無理ですね、まともにマスターにダメージを与えられるのは私くらいですから」




「じゃあ今回はシーラちゃんが?」



「私はマスターを傷つけたくありません、なのでダメージ無効スキルを攻撃を食らう直前に解除して吹き飛んでもらいます」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



 アポロンを怒らせてしまった....デコピンしただけなのに、まぁ久々にアポロンの本気を見てみるか。

崩れた木々を押しのけ炎を纏ったアポロンが立ち上がる。


 視線が交わった瞬間アポロンが踏み込むその踏み込みはテレポートでもしたかのような速さだ、だがもちろん視認できている、そして圧倒的強者にふさわしい態度で防ぐにはどうしたらいいかを考える。

まず強者らしい防ぎ方、あたかも知っていたかのように片手で防ぐ


光を超えた速度で大剣が薙ぎ払われる、それを手のひらで受ける


「ゼウス」


剣が手に触れた瞬間アポロンが小さくつぶやく、その魔法名に心当たりがない。


突如頭上が明るくなった気がし視線を上空に向ける、そして青白い雷が落ちた落雷の閃光が消えた後大地から焦げたような臭いと煙が立ち上る、もちろんグレースにダメージはないそれでもやられっぱなしはかっこ悪いので一言いって攻撃を仕掛ける


「次はこちらの番だな『火球(ファイアーボール)』」


グレースが使ったのは初級魔法、シーラが手を貸してくれないから上級魔法を使うと制御がとゆうより手加減ができなくて世界が滅んでしまうかもしれないからだ。

グレースがアポロンに人差し指を向けると指先から赤黒い炎が生成され一直線に飛んでいく。



「赤黒い炎...あんなの見たことない」



「エミールさんはどういった炎を見たことがありますか?」



「黒い炎とかオレンジ色っぽいの...かな」



「あの赤黒い炎は――――獄炎なのですがマスターのあれは火球(ファイボール)獄炎ヘルブレイズを付属させたものです、魔法位階レベルで言うと14位階の高位階の魔法ですね」


「じゅ...14位階...私でさえ5位階なのに...そもそも、10位階なんて神話のレベルじゃない...」


グレースが放ったのはそれこそマッチの火のような大きさだが太陽が間近にあるかのようにじりじりと肌が焼けていくように感じた

周囲を囲む木々がグレースの放つ|火球《ファイボールによって今にも燃えそうになっていた。


「まずい、炎天!!」


アポロンが距離をとりながら技名を叫ぶ

すると放たれた【火球(ファイアーボール)】の真下に炎の柱が現れ天へと火球(ファイアーボール)の軌道を変えた。


俺は炎の柱の中に勢いよく飛び込む、炎の中を突っ切ってアポロンの目の前に現れる、そして殴るでもなく魔法を使うでもなく、デコピンの手の形をアポロンの前で構える

アポロンは両手をクロスさせて防御を試みるが間に合わずデコピンを額にもろに受けてしまう。


―――その衝撃破で森の一部が吹き飛んでしまった。



「こんなもんかな」



埃を払いながら小さく呟く、もちろんアポロンの生命反応はある、この程度で死ぬと思っていないし、死なせる気もない、だが一つ思うところがあった。


正午を過ぎたはずのアポロンの魔力がどんどん高まっていくのを感じた。



「コカピエル、フォルネウス、ステンノ―、ルサールカ、オノケリス....」



グレースは何を言ってるかはわからないが一つだけ分かる事は何かを言うたびにアポロンの魔力が跳ね上がることだった。



「アスタロ、サナタス、アザゼル、アルカン、アガレス、サレオス、マルバス、オロバス、モラクス...」



アポロンが唱えながら手を空に翳す、そこに現れたのは、神話に登場しそうな装飾が施されている杖だった。



「ラジエル、カシエル、サキエル、サマエル、ミカエル、アナエル....『アバドン!!』



アポロンが最後に叫びグレースとの距離をいっきに詰める


グレースは詠唱のようなものだと思い身を構えようとしたが間に合わなかった



「何っ!!さっきのは魔法詠唱じゃないのか!」


完全に油断していたグレースの顔面に魔法の杖がクリティカルヒットした



 グレースは当たった瞬間にあることに気が付いた、本来ならば攻撃が当たっても無効スキルが発動してるはずなので吹き飛ぶこともなく相手の武器がへし折れることになる、今回もそのはずだった。


スキルをオフにした覚えもない、それなのに現在進行形で吹き飛んでいる。


「意味が分からん...これもあいつの詠唱に何か関係してるのか?」


すると突如固い何かにぶつかった、とゆうよりは、受け止められた。

そこには山を思わせる程の巨大な赤龍の姿があった。

次回はようやく龍との出会いですね、一年くらい経っちゃったのかな

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