第7話
合格発表から数日後
「今日はお前に任務をこなしてもらう。」
「はい。」
「今回は深淵の森での魔獣の討伐任務だ。深淵の森でブラックワイバーンの巣を見つけた。討伐してきて欲しい。」
「ワイバーン…。」
「お前の固有スキル的に竜系の魔獣と戦うのが嫌いなのは分かるが、今戦えるのはお前しかいない。」
「わかりました。」
「よろしく頼む。」
久しぶりの任務がよりによって竜系の魔獣か…僕のスキルは竜の力を使っているから、出来れば討伐したくないんだよな…。でも討伐しないと被害が増えるから討伐しなくちゃいけない。ひとまず深淵の森に向かおう。
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出発から1時間後
深淵の森に着いたぞ。この森にはたくさんの魔獣がいるため、気を引き締めなきゃ。確か巣は森の東側にあるんだっけ。
「ん?あいつは。」
僕の少し先にキリムというモンスターがいた。キリムとは7つの頭に7つの角、7つの目を持つ鳥のような魔獣だ。鳥といっても飛べるわけでは無いけど。
「喰らい尽くせ、グラディオス。」
僕は固有スキルを発動した。キリムは危険度C(危険度Cは大体ベテランなら二人で倒せる)だがこの森の魔獣は何故か他の場所に比べると強いため油断してはいけない。
「武器精製、陰龍刀。」
この刀は影龍と呼ばれるゴースト系の竜の力を使う刀で、普通の刀より短く、刀と言うより短剣に近い。陰龍刀は他の魔獣に気付かれたくない時や暗殺する時に使っている。能力は隠蔽、気配遮断、気配感知。これを使えば相手に気付かれずに殺すことが出来る…。
2時間後
目的地であるブラックワイバーンの巣に到着した。巣には当然ワイバーンが沢山いる。殺したくはないけど任務だから仕方がない。
「武器精製、フリューゲルバーン。」
この剣は風龍がと呼ばれるワイバーン系の竜の力を使う双剣だ。フリューゲルバーンは空を飛ぶ魔獣などに使っている。能力は飛行、加速、俊足。僕はフリューゲルバーンを手にし、1番近くのワイバーンを斬った。首を狙ったので一撃で殺した。ワイバーンは突然死んだ仲間にびっくりし、殺したであろう僕を睨んだ。ワイバーンは雄叫びを上げ突進してきた。僕はそれを避け、突進してきたワイバーンを斬り殺す。他のワイバーンが一斉にブレスを吐いてきた。だが僕はフリューゲルバーンを使っているため、当たることは無い。ブレスを避けたあと飛行を使い、空に飛んでいたワイバーンたちを斬り殺した…。
数分後
全てのワイバーンを殺したか確認するため、巣の中に入った、当然ワイバーンはいない。戻るか。そう思った時、鳴き声がした。鳴き声がした方に向かってみるとそこには居ないはずのドラゴンの子供がいた。
今回は竜牙の戦闘スタイルに着いて少し書きました。今の竜牙は状況に合わせて武器を変えて戦います。ブラックワイバーンの危険度はAクラスです。Aクラスはベテランが数人係で倒せるか倒せないかぐらいです。