第6話
学園に着くと係の人が待合室まで案内してくれた。試験は一人一人行うみたいだ。しばらくすると僕の番になった。
「どうぞ。」
「失礼します。」
「椅子に座ってください。」
部屋の真ん中に椅子が置いてあったので座った。
「お名前は?」
「黒鉄 竜牙です。」
「試験内容は初級魔法を1つとスキルを1つでいいですね。」
「はい。」
「まずは初級魔法をお願いします。」
「わかりました。」
僕は手に魔力を少し集め、ボールをイメージした。
「ファイヤーボール!」
すると手に球体の炎が作り出された。よし今までで1番綺麗な球体だ。
「次はスキルをお願いします。」
「わかりました。武器精製。」
そして僕は剣を精製した。
「これで試験は終わりです。結果は明日の正午に発表します。お疲れさまでした。」
「ありがとうございました。」
僕はその後部屋を出た。これで試験は終わりだ。一旦ギルドに戻ろう。
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「黒鉄 竜牙です。」
「入っていいぞ。」
「失礼します。」
「試験はどうだった?」
「多分大丈夫です。」
「結果発表は明日か?」
「はい。明日の正午に発表するそうです。」
「わかった。」
「失礼します。」
部屋を出ると霧島さんが立っていた。
「どうだった?」
「多分大丈夫です。霧島さんが作ったチキン南蛮のおかげで今までで1番上手く出来ました。」
「それは良かった♡(ニコッ)明日合格発表あるんでしょ?」
「はい。今日はゆっくり休みます。」
「わかった。バイバイ。」
「さようなら。」
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次の日
僕は試験の合格発表を見るため学園に向かった。結果は合格だった。
「ふぅ、良かった。」
合格していたので安心した。これで入学出来る。楽しみだな。
「おい!なぜお前のような平民が合格して俺様が落ちているんだ!?」
声がする方を見ると貴族の様な姿をした男が、男に向かって怒鳴っていた。怒鳴られている男は泣き出しそうだ。
「やめなさい。合格出来なかったのはあなたの実力がなかったからでしょ。」
赤い髪の女が止めに入った。
「なんだと!」
男が赤い髪の女を睨んだ。
「やめなさいと言ってるの。」
「誰に向かって口を聞いてる!俺様はリコラ・ラニエリ様だぞ!。」
「リコラ・ラニエリ?誰ですか?」
「お前絶対許せねぇ。」
リコラ・ラニエリは腰にかかった剣を抜き、赤い髪の女に向かって剣を振り下ろした。赤い髪の女も剣を抜いた。するとリコラ・ラニエリが使っている剣が折れた。
「な!?」
「まだやりますか?」
「覚えてろよ!」
そう言ってリコラ・ラニエリは逃げていった。
「大丈夫ですか?」
「あっありがとうございます!」
「どういたしまして。」
赤い髪の女は去っていった。こうして誰も怪我することなく終わった。
新キャラ、リコラ・ラニエリと赤い髪の女が登場。リコラ・ラニエリの出番は多分もうありません。