第39話
次の日、感謝祭恒例のトーナメント戦が始まる。トーナメント戦では学園の生徒全員が参加する。トーナメント戦には沢山の人が見に来る。街の人はもちろんのこと、各地にあるギルドからも見に来る。生徒の実力がどんなものなのかを見て、スカウトするためだ。
「トーナメント戦を開催いたします!第1回戦目の人は準備してください。」
「エミリーさん、1番最初だよね。頑張れ!」
「はい。頑張ります。」
「どんな試合になるのかな?」
「さぁ?」
「相手は1年B組の子らしいわ。特に目立った所はないから大丈夫よ。」
「 エミリーさんなら余裕だね。」
「そうだな。」
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「第1回戦目は1年D組のエミリー・シュビゲール選手対クリスティ・フレッチャー選手です!」
二人がステージに上がった。
「エミリーさんだ!頑張れ!」
「では始め!」
エミリーさんは魔法する準備をした。
「エアースラッシュ!」
「おっと!エミリー選手が放った魔法をクリスティ選手が避けた!」
「ならストーム!」
「エミリー選手は上級魔法を無詠唱で放った!流石に避けれないか!?」
クリスティは剣でストームを消した。
「なんと!クリスティ選手がエミリー選手の魔法を消した!」
「ライラ、クリスティって人あんまり強くないんじゃないの!?」
「おかしいわね。そんなはずしゃ…。」
何がおかしい。上級魔法であるストームを消すことができる実力があるなら、もう少し評番になってもおかしくないはずだが…。
「な、なんと、1年の中でもトップクラスの実力をもつエミリー選手を倒し、勝利したのはクリスティ・フレッチャー選手!」
するとクリスティさんがエミリーさんに近づいた。何か様子がおかしいぞ?
「クリスティ選手、どうしたんですか?試合は終わりましたよ?」
クリスティさんはエミリーさんを拘束した。
「なっ!?」
そのタイミングを待ってのか観客席の後ろの方にいた人が立ち上がった。
「この会場はデヴォルニクスが占領した。殺されたくなかったら大人しくしろ。」
まずい。黒山隊長に知らせなくては…。霧島さんもこの会場にいるはずだ。今は、霧島さんなら黒山隊長に知らせてくれてる所だろうから、僕はこいつらを倒さなくては。
「竜牙、どうしよう…。エミリーさんが捕まっちゃった。」
「大丈夫だ、僕がいる。あいつらは僕に任せて二人とも大人しくしてて。」
変に時間を与えると、あいつがいってた固有スキルの覚醒とやらが使われてしまう。なら…。
「喰らい尽くせグラディオス。雷龍 迅雷輝刀。」
この刀は雷龍と呼ばれる牙竜系の竜の力を使う太刀。能力は神速、心眼、防御無視。僕は観客席にいた敵と思われる奴を斬った。
「なっ!?誰…」
僕は喋るスキも与えない速度で斬る。僕はエミリーを助けるため、ステージに立った。
「やはりお前だったのか。」
後ろから短剣が飛んできた。僕はそれを避ける。
「あなたがこの学園のスパイだったんですね。」
「お前も同じようなものだろ?」
短剣を投げてきたのは、僕らのクラス担任である、クロード先生だった。




