第3話
黒山隊長に学園に入学しろと言われた次の日、入学試験の課題である初級魔法の練習をしていた。武器で普段戦っているので(武器と言って刀剣や打撃武器などの近距離武器しかまだ使えないけど)魔法を使うのが苦手である。今はファイヤーボールという魔法を練習している。ファイヤーボールとは手に魔力を集め、球体の炎を作り出す魔法だ。炎を作る事は出来るが、魔法を制御するのが苦手なので、もしこのまま何も考えず使ってしまうと多分大爆発する。なので今は炎を小さくする練習をしている。
「竜牙く〜ん。」
後ろから声が聞こえたので振り向くと霧島さんが立っていた。
「こんにちは霧島さん。」
「こんにちは竜牙くん。」
「どうしたんですか?」
「学園に行くって本当?」
「はい。黒山隊長にアイツらから学園を守って欲しいと言われたし、元々学園にも興味があったので行こうと決めました。」
「でも竜牙くんは強いから学園に行っても教えて貰うことなんてないんじゃない?」
「魔法と遠距離武器を学びたいんです。魔法と遠距離武器を使えるようになれば、戦いも少し楽になるし使えたらカッコイイじゃないですか!」
「そっか~…うん。わかったお姉さん頑張るね!」
「え?あっはい。」
「魔法の練習頑張ってね!」
「頑張ります!」
霧島さん可愛かったな〜。よし頑張るぞ!
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霧島 香蓮
黒山めぇ。あいつのせいで竜牙くんとしばらく会えなくなるじゃない。あいつのところに行って頼みに行かなきゃ…
「霧島 香蓮です。失礼します。」
「どうぞ。」
「黒山さん?竜牙くんが学園に行くってどういうことですか?」
「えっいや…あのですね、アイツらが学園を狙っているっていう情報を入手しまして、学園長にいつもお世話になっていますのでほっとく訳にもいかず…竜牙なら入学出来るし、本人も行きたがってるみたいなんで…」
「それで竜牙くんに学園に行けと?私の許可も無しに?竜牙くんと私の仲を邪魔して?どう責任を取るわけ?」
「二人の仲を邪魔しているわけでは…」
「何?」
「ゴメンナサイ…」
「じゃあ私をオスクロマタル学園の教師にしてよ。」
「教師ですか?」
「そうよ。あなたなら学園長とも仲がいんだから出来るでしょ?」
「しかし急にそんなことを言われましても…」
「何?出来ないの?」
「でっ出来ます!やらせて頂きます!」
「じゃあ頼んだわよ。あとこのことは竜牙くんには内緒ね。」
これで学園でも竜牙くんと一緒に過ごせるわ。とっても楽しみ!
今回は霧島 香蓮の視点でも書いてみました。頑張ってヤンデレにしますね。