第23話
「おはよう、康博。」
「…おはようございます。」
「康博、なんか様子が変だぞ。」
「きっ気のせいですよ。」
「そうか?」
昼休み
「康博、ご飯食べに行こう。」
「ちょっと用事があるので遠慮します。」
「おい、康博!」
康博は走って逃げていった。
「康博、逃げたわね。」
後ろから声がしたので振り向くとライラがいた。
「あぁ、やっぱり康博にバラすのは不味かったのか?」
「結構いつかバレるんだから仕方ないわ。」
「そもそもライラが怪しい行動するからバレたんだぞ。」
「仕方ないじゃない!気になっている人を目で追っちゃうのは…。」
「なんか言ったか?」
「何も言ってないわよ!ふん!」
「どうしてライラが怒ってるんだよ…。」
「竜牙なんて知らない!」
ライラまでどっか行ってしまった。
「はぁ、今日はぼっち飯か…。」
「竜牙く〜ん!」
「霧島先生、どうしたんですか。」
「竜牙くんとご飯食べようと思って。」
「一緒に食べましょう。」
「そういえばあの二人はどうしたの?」
「康博は朝からずっと少し避けられてて。ライラは急に怒ってどっか行ってしまったんです。」
「康博は竜牙くんが恩人だと知って戸惑ってるんだよ。」
「そうなんですか…。というかなんで康博が僕の正体を知っていることを霧島さんが知ってるんですか?」
「竜牙くんの事が関係してる事ならなんでも知ってるわ。」
「そっそうなんですか…。」
怖っ!
「竜牙くん、元気だして。ちゃんと話せば元の関係に戻れるよ。」
「はい、頑張ります!」
「竜牙くん、早く食べましょう。」
「そうですね。」
****
放課後
「康博!」
「わっ!どっどうしたの?」
「少し話をしよう。」
「え?」
「いいから行くぞ。」
「えっ?ちょっと!」
僕は康博の手を掴んで部屋に向かった。
自分の部屋
「康博、僕の話を聞いてくれ。僕の正体を隠しててごめん。隠してたのは康博を信用してないから隠してたわけじゃない。誰が敵か分からなかったからうかつに誰かに教えることが出来なかったんだ。」
「…。」
「康博に尊敬されて凄く嬉しい。だけど今まで気楽に喋りかけてくれたのに、敬語で話されて少し悲しかった。康博は戸惑ってどう接すればいいかわかんないから、今日は少し避けてたと思う。でもお願いだ。僕は前みたいに康博に気楽に喋りかけて欲しい。前みたいに康博と楽しく過ごしたい。だから前みたいに接してくれ。」
「…竜牙と一緒にいてとても楽しかった。幸せだったよ。初めて声を掛けてもらった時、すごくびっくりしたんだ。話しかけて来たと思ったら急に噛んだんだもん。」
「あれは恥ずかしかった。」
「不安だった学園生活も竜牙のおかげで不安が吹き飛んだよ。ありがとう竜牙…。」
「どういたしまして。」
「うっ…ぼっ僕も竜牙と楽しく過ごしたいよ…。僕とこれからも仲良くしてください。」
「当然だろ?泣くなよ。ほらこれで吹きな。」
僕はハンカチを康博に渡した。
「やっぱり竜牙は変わらないな。ありがとう。」
こうして僕らの絆はより一層、強くなった。




