稲妻男
漢字『尻』と『屁』の字面は似ています。それはとても納得できるのですが『尼』も字面的にはどうもこの仲間に入ってしまう気がしまして、で、もしこの三文字が三姉妹なら『尼』は次女だよなあ、真ん中だよなあ、なんて思ってしまいまして、腑に落ちない自分がいます。なにか共通するものがあるのでしょうか。無理やりひねり出そうとすると汚れちまったオッサンの脳みそからは、膿のような下世話な話しか出てきそうにありません。出家した未婚の女性を『尼』と言うのだそうですが、かの女優も『サワ尻』なんて苗字ではなく『サワ尼』だったのなら、もう少し貞淑だったのかもしれません。否、ここは『サワ屁』でなくて良かったと思うべきなんでしょうね。更に一ネタ入れますと、中学の時に『川尻』という先生がいまして、彼のアダ名は『カワケツ』でした。ジャガーに乗っていた先生もいましてアダ名は当然『ジャガー』。カローラに乗っている先生は、吉田先生と普通に呼ばれておりました。尼は比丘尼とも呼ぶそうで、これはサンスクリット語が語源なんだそうです。ここでサン=テグジュペリと脱線したくなる気持ちをぐっと堪えまして、丘と言う文字が入っているのが、ただ単に当て字なのかもしれませんが、意味があるようにも思えてしまいます。本当か嘘かは定かではなくその記憶も定かではないのですが、なぜなら古い神道では山は女性と見做されていたと言う話を聞いた事がありまして。大相撲春場所知事賞贈呈での女性府知事が土俵に上がって良いものか? と言う議論が巻き起こったのが記憶に新しいのですが、調べてみるとすでに15年も経っていまして、それほど新しくないことに驚きました。「伝統やしきたりを重んじる」か「時代や社会状況を考慮する」か。ちなみに土俵は山に見立てているそうでして屈強なまわし一丁の男達が……女性知事が……まあ、そんな話です。山だけでなく多くの自然現象が女性として扱われたいたようでして、とりわけ意外だったのが『雷』でございます。『稲妻』とも書かれるだけあって、イネのヨメなんだろうなあ、じゃあ女だよなあ、ととれます。なら往年の特撮番組『イナズマン』なんかは漢字にすると『稲妻ン』もしくは『稲妻男』。古代の日本人が見ると、男女どっちだよ! と突っ込みたくなるかもしれません。と、落ちないオチをつけつつ、筆を置きます。