パソコンが壊れてしまったので更新が遅れてしまいました
大病を患うと優しくなる。そういう話を耳にします。
「パソコンが壊れてしまったので更新が遅れてしまいました。申し訳ありません」
「なろう」を徘徊しておりますと極々たまにではありますが、こう綴られた文章を目にすることがままあります。「極々たまに」なのか「まま」なのか、どっちだよ? というツッコミはさておきまして、以前の自分なら「本当かいな?」とその文字列に穿った視線を向けていたものですが、我が身に起こるとそのショックたるや更新が滞るなんてもんじゃありませんでした。自分の場合はUSBメモリーに書き溜めていたデータが消えてしまい、サルベージが出来なかっただけなのですが、それでも「大丈夫だって。アイツ絶対お前の事好きだって〜」「ウンウン、もり子(仮)ね〜、もり夫(仮)のことカッコイイって言ってたよ〜」などと友人達の無責任な言葉にほだされて、好きな女子を校舎裏に呼んで自信満々で告白したのに振られてしまった心境に似ているかどうかは、恋愛経験がゴボウのように貧相な作者にそのような経験がないので定かではありませんが、三日ほど放心、何をするにも上の空でございました。スピード違反で捕まって罰金一万八千円よりショックでした。むかし何度と無く見た「おきのどくですがぼうけんのしょ1ばんはきえてしまいました。」のメッセージよりもショックでした。原付バイクを盗難され、廃車にするしか無いくらいボロボロになって河原で発見された時よりは、ショックじゃなかったかも……。ですが傍から見ると更新が滞っただけなんですね〜、やりきれません。
ですので、今ではそのような文面を見ると「よく頑張って更新までこぎつけたね」と労り労う気持ちが芽生えております。更には更新ペースが少しでも遅くなる作品を見かけると、何かあったのでは? と深読みして心配になってきます。あっ、言い過ぎました。そこまでではないです。
データが消えてしまい、何もかも嫌になってビルの屋上から下を眺めることもあるかもしれませんし、本来は服用するはずの薬をキメようとする方もいるかもしれません。いえ、ネタです……真に受けないで下さい。ですが、書き手を辞めてしまう方はいるかもしれません。それはそれでしょうが無いかもしれませんが、書いているといいこともあるかもしれません〜。
で、冒頭の「大病患う〜」のくだりですが、単に取っ掛かりでありまして、取っ掛かりにしては重く大げさなものではあるのですが、これ以上話を進めることも広げることもいたしません。ただデータが消えてショックだったな〜ってだけのお話です。
おしまい。