表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
駄文垂流  作者: もり
1/6

ちくわ

 『竹輪』と書いて『ちくわ』と読む。最初に名づけた人が誰だかは分かりませんが、あの形状を「竹」と見立てるは、粋なネーミングセンスでございますですね。

 自分はいわゆる『練り物』が好物でして、なかでもちくわはよく食べます。何故か? スーパーで手軽に買えるからに他なりません。だから『笹かま』だろうが『板かま』だろうが、はたまた『ソーセージ』でも別に構わないのですが、タイトルが『ちくわ』なのでちくわのお話をば。

 ちくわをいかにして食すか? なんか詰めてくんない? と自己主張しているあの穴。そこにチーズとか明太子とか入れて、いろいろ工夫し甲斐がありますね。(工夫でもなんでもない?)

 そこにキャビアやフォアグラなんかを詰めて高級感を出してもグーです。日本酒に数日浸して『竹輪酒』なんかもオツかもしれませんし、細く刻んでオリーブオイルににんにくやらアンチョビで炒めてイタリアンパスタ風にしてもいいかもしれません。どれもやったことありませんが。余談ですが、『イタリア』は『イタリヤ』に取って代わって、いつ頃から台頭してきたのでしょうね。昔は『ア』でなく『ヤ』だった記憶をお持ちの方は何歳以上でしょうか。

 そんな自分はちくわを基本ダイレクトに食べます。なにゆえ。素材そのものの味で充分だからです。素材そのものと言いつつ既に加工された食品ではありますが。そして、あつあつご飯を掻き込みます。言い過ぎました。猫舌なので、少し冷ましたご飯ですね。七割熱のご飯。ここで言う『七割熱』とは室温で湯気がぎりぎり出るくらいの温度としておきます。それがマイちくわベストです。この場合のベストは楽だということも含まれます。「楽なのに」美味い。「楽なのに」お別れですか? は往年のアイドル歌手の名曲っぽいですね。下世話な話ですが、空港の手荷物検査には気を付けましょう。同級生の結婚式の帰りの飛行機の搭乗の際、仲間内全員が手荷物検査で引っかかったことがありました。引き出物の中身がナイフとフォークのセット。わけも分からず空港職員が集まってきてヒヤヒヤしました。

 話をちくわに戻しまして、徳島県小松市の特産品に『竹ちくわ』なるものがあるそうです。北国生まれ北国育ちの自分は、もちろん今知りました。漢字にすると『竹竹輪』。だからどうしたと言われますと、言い返す言葉はございません。

 ちなみにですが、ちくわの都道府県別一人あたりの消費量を調べてみましたところ、一位・徳島県、二位・愛媛県、三位・青森県、次いで、奈良、鳥取、長野、山口、岐阜となるそうです。データを取ると意外な素顔が見え隠れするものですが、見事地域が分散しておりまして、なんと言えばよいのやら……。ただ、徳島が来て愛媛が来る、長野が来て岐阜が来るように、鳥取が来てるのに島根はどうよ? とお思いかと存じますが、鳥取の五位に対して島根は十位でござました。近からず遠からずといったところですね。

 「人間はちくわ状の生物だ」と何かの本で読んだ記憶がありまして、そう考えながら竹輪を齧ると特段思うことが何もないのがなんとも。


 これでだいたい千文字ちょいでしょうか。広げた風呂敷そのままに、唐突ではありますが、ここで筆を置こうと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ