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第2話 腹心

ストーリー上変更点は無いのでそのまま!!!


決して面倒だというわけではありませんよ…?

 引きずられるように部屋を出た俺は、床は大理石のような石で出来ていて、天鵞絨(ビロード)で手来ているような幕が張られている廊下へ出た。まるでテレビで特集される宮殿のようだ。

 そして歩かせてもらえない俺はそのまま引きずられながら別の部屋へ入り、耳を引きちぎろうとした(引っ張った)女性ことラファエルさんに服等を用意してもらっていた。

 彼女の目立つところは桃色の髪であろう。見た目的には日本で言う高校生ぐらいなのだろうが実際に何歳なのかは聞くに聞けないとこだろう。ぺったんこ(どこがとは言わない)なので若いのだとは思う。


 そして何故名前を知っているのかというと…


 「あ、あの…君は…何て名前だったっけ??」と聞いたら憤慨しながら、

「ラファエルですから!!!かれこれお仕えして数年は経ちますのにルシフェル様はいっつもそうやって人をからかって楽しんで!この前ウリエルに「ラファエルお前…まだ名前すら…?」ってもの凄い同情的な眼差しで見られて私はどうしたら良いのかと途方に暮れましたよ!」

と言いラッシュ(連続パンチ)が飛んできた。俺は既にボコボコなのだが尚もラファエルさんは、

「言っておきますけど先日のおやつだって私だからパンケーキなんですからね!優しさを司る私だから! ウリエルなんて10時のおやつとか作らないですからね!面倒くさいとか言ってべリアル様のおやつは3時だけとかむしろ一日三食のみとか………あれ?そうですよ普通っておやつは3時じゃないですかなんで10時にも要求するんですか!?胃袋ブラックホールですか!?女の敵ッ!」と、さらに数秒で完全にボコボコに。


どうやらルシフェル(コイツ)は以前からこんな感じだったようだ。


「……??? あれ?なんで言い返さないんです?」


「え、いや、大変な思いさせてたんだなと思って…」


「!!? え、頭強く打ち過ぎました!? まさかコレが風邪という症状!?」 と今度は騒ぎ始め、セイントヒールと連呼している。ボコボコにされた傷がみるみる治っていくのだが…風邪の心配するならボコボコにされた傷が心配してほしい…。

 だが彼女にとって主であるルシフェルが現在と過去では別の存在になってしまったのだいうことを説明しなければならない。しかしどう説明すれば他人が今の自分の訳のわからない状況を理解できるのだろう。自分ですら理解しきれていないのに。


 と、そんなことがありラファエルさんに説明するために自分の状況を整理してみることにした。


 日本で暮らしていたときに小説や漫画の話で、転生、というのは聞いたことがある。別世界に住むものが何らかの理由で死に元の世界とは違う、別の世界に生まれ変わるものだろう。しかし今の自分の体は産まれたばかりの赤子でもなければ魔物でもない。成長しきっているとまではいかなくとも前世の肉体と同じくらいの年齢に生まれ変わっている。


 と考えをまとめながらも支度が終わり、着替えている途中から気難しそうな顔をしていた俺をみてラファエルさんが

 「どうやらなにか、理由がおありのようですね。誰かに相談すると整理がつくこともあります。お話して頂くことはできませんか?」とラファエルさんが首をかしげる。


 …そんな顔されては話さないわけにいかないよなぁと思いつつ「実は…」と話始めようとした時、体に違和感が生じた。

 まるで自分の意識と体が切り離されたような、そしてその体は何処かへ向かっているようである。何処かは分からないがその目的地に近づく度に喜びが、まるで逆らえぬ快楽のようなものが押し寄せてくる。ラファエルに視線を移すと、目に感情の色はないが、慈愛の笑みを浮かべ、悦楽に浸っている表情だ。ラファエルもまた俺と同じ所へ向かっているようだ。


 …そして神々しいばかりの光を放つ大神殿へと辿り着く。


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