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エイサー   作者: 瑠彩
9/16

電話の主

「涼?」


蓮はいきなり静かになった涼の顔を覗き込む。


「…もしかしたら…お前たちの組織の

奴らが蓮の親を連れ去ったのかもしれねぇぞ。」


「なっ…!」


「そうとしか考えられない。」


「そんな…わけ…」


突然家の電話が鳴る


「!?」


「誰だ…?」


「はい〜?」


「おい!?真白!?」


真白がなんの躊躇もなく受話器をとっていた


「し〜…」


唇の前で指を立てて黙らせる


「…間宮お兄さん、ですよね〜?」


『その声は真白かい?一体どこにいたんだ?』


「蓮とアイルと一緒にいるの。でも何で

蓮のお家に電話してるの?」


『すまない、少し蓮と代わってくれないか?』


「…はぁい」


蓮に受話器を渡して代わる


「…蓮だ」


『久しぶりだね、蓮。元気にしてたかい?』


「…お母さんとお父さんは?」


『あれ?もう気づいたのか…君のお母さんとお父さんは私の隣にいるよ』


「なんで!?返して!私のお母さんとお父さんを!」


『じゃあ、取引をしようか。今夜八時

○○公園でー』


「おい、あんた」


いきなり涼が蓮の持っていた受話器を

取り出し、話し出した


『…なんだい?君は?』


「黒蓮涼。…あんた、何者だよ」


『何者だと?失礼だな、…私は間宮 秋夜(しゅうや)…君の周りにいる三人の子供たちの、育て親だよ』


「…じゃあ何で蓮をこんなに困らせてるんだ?」


『困らせる?何を?』


「蓮の親を連れ去ったんだろうが。」


『ああ、それだけのことか。』


「…は?」


『私はただしなければいけないことを

しただけだよ。』


「それで蓮が困ってんだろうが!」


『君は何も知らない。彼女が今ここにいる理由を』


「!?」


『長話をしてしまったね。真白とアイルに帰ってくるように言ってくれ』


それだけ言い捨て、電話はガチャリと

切れた


「…涼さん…?」


アイルが何があったのかと心配そうにする。


「…蓮…」


「…」


「必ず、お母さんとお父さんは探してやる。」


「!!」


「涼さん…?間宮お兄さんは何を?」


真白が恐る恐る聞く


「なぁ、蓮。…あいつに何をされたんだ?」


「…」


蓮はただ黙るだけだった。

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