ウサギのアイルちゃん
しばらく休んだ後…
「へへっ、心配かけてすみません」
「いや、いいんだ!それじゃあ行こう!」
蓮が腕を上に上げて歩き出す
ピクニックじゃないんだぞと涼は
ツッコミをいれた
「…待って」
「?」
「誰か、いる」
真白が真剣な顔になって言う
「あ、あの、ごめんっ!」
柱の影からでてきたのは金髪の女の子だった。
「アイル!!」
蓮と真白が同時に叫ぶ。
「アイル?」
「ああ!この子は西園寺アイルだ!」
「…西園寺アイルです…おどろかせて
すみません…」
ものすごく暗い顔で謝る。
「いや、別に大丈夫だぞ?」
「すみません…私なんかが現れて…」
「おい、蓮」
「?」
涼が蓮を手招きし、呼ぶ
「いつもああなのか?」
「そうだぞ?」
「そうか…」
またすごいやつが現れたなと涼は思った
「アイル〜、久しぶりだねぇ〜」
「うん…、あのね、真白ちゃん、」
「?」
「お兄さんから呼ばれてたよ?」
「え〜?私、今楽しいことしてるから
また後で〜」
「そっか…」
「あ、涼さん」
真白が涼を呼ぶ
「なんだ?」
「私たち、十翼ってこと誰にも言わないで下さいね」
「…は?」
「あ、言っちゃった〜」
「真白のバカー!」
アイルが真白のほっぺをのばす
「ちょい待て、エイサーだと?」
「はい、私は猫、アイルはウサギの能力を持ってます」
「真白は知ってるけど、まさかお前まで…」
「そうですけど…?」
アイルが溜息をつく
「まぁ、命は狙われることはまずないから大丈夫だ!」
蓮がニッコリと言った
「マジか…マジか…」
涼は頭を抱えて座りこんだ
「まぁ…これは結局俺が始めたことだからしょうがないのかな…」
涼は大きな溜息をついた