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猫のましろちゃん2
「うーん…」
「どうした?」
いきなり真白が立ち止まる
「あのね、途中で匂いが分かれてるの」
「え?」
「さっき蓮からハンカチ借りたでしょ?
その匂いを辿って探してるんだけどね…」
そう言うと別れ道を指差して
「どっちからも同じ匂いがするんだ〜」
「おいおいおい…」
「どうしようか…」
「じゃあ、どっちも行ってみる〜?」
「大丈夫か?」
涼が真剣な顔で聞く
「ふふっ」
「あ?」
「涼さんは昨日蓮と会ったばかりなのに
すごく一生懸命ですね〜」
「そ、それは、こいつにもいろいろ迷惑かけたっつーか…」
「よかったね、蓮」
「ああ!」
「は!?」
「それでは行きましょう〜 」
ニコりと笑って再び歩き出した。
だか、突然真白が倒れた
「真白!!!」
真白は顔を真っ青にしていた
「大丈夫なのかよ!?」
「真白は昔から体が弱くてな…早く日陰に行かないと…」
「へへっ…ごめんね、今日薬、飲み忘れてた…」
「はぁ…全く…」
「ごめんね、せっかくお母さんたち探すって言ったのに…」
「いいんだ!ゆっくり行こう!」
「うん…」