平和を望んで
「……え?」
「だから…私たち、どうしたらいいんですかね?」
「お前ら親は?」
「私たち、幼い頃にここにつれてこられたらしいので、親の顔はあまり覚えていないんです」
「なら…どうしようか…」
「あの、涼さん」
アイルが涼に話しかける
「…間宮さんの部屋に何か手がかりが
あるかも…」
「!そうか!よし、みんなついてこい!」
「はーい!」
で、間宮の部屋へ
「涼!ここだぞ!」
「あ、サンキュー!蓮」
蓮は礼を言われて照れる
「えーっと…これか…?いや違う…あった!」
涼は「子供名簿表」と書かれた書類を引っ張り出した。
「えーっと…よし!一列になれ!」
そういうと子供たちは綺麗に一列に並ぶ
「じゃ、まずはアイルから…」
子供たちの親に電話をかけて全部説明し、迎えにくるように言った
「よし!最後は…エルティールか?」
「………」
「あれ…?お前……」
書類の親の欄には何も書かれていなかった
「……私、親いないんで」
「……え?」
「捨て子、なので」
「………そう、だったのか……ならどうしよう………」
「…………」
「涼!」
蓮がいきなり叫ぶ
「な、な、なんだ」
「エル、一緒にすめないのか?」
「……ああ、その手があった」
「で、でも…」
「お前、一人は嫌だろ?なら一緒に住もうぜ!」
涼はにかっと笑って手を差し伸べた
「!」
エルティールは
静かに、でも微笑みながら涙を流した
「…よろしく、お願いします!」
涼の手を優しく握った
「おう!」
しばらくしてそれぞれの子供の親が迎えにきた
「おかあさあん!」
「真白っ!」
真白もアイルも他の子供たちも涙を流しながら親と再会した。
「……」
「どうした?蓮」
「ううん、…もう皆に会えないのかなぁって…」
「そんな訳ないだろ」
「蓮〜!」
真白が蓮の元にやってくる
「また、遊ぼうね〜!アイスも一緒に食べよう?」
「!うん!」
「蓮ちゃん、エルちゃん〜」
アイルが泣きながらくる
「なんで泣いてるのよ…」
「だって…!」
「また会える!そしたらまた遊ぼう!」
「うん!」
こうして恐ろしい日々は幕を閉じた
「……よーし、じゃ、お前のお父さんとお母さんのお見舞いに行ったあと
アイス買うか!」
「じゃ、私はイチゴアイス!」
「エルティールは?」
「…チョコで!」
「よし!いくぞ!」
涼は2人の少女の手を優しく握り、
明るい日の元に歩き出した
エイサーを最後まで読んでいただき
ありがとうございます!
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