プロローグ
この物語はフィクションです。全ての架空の存在です。
一年前に書いてオクラ入りしてた作品。
楽しんで頂ければ幸いです。
ストックがあるので、更新は早いです。
『ぷろろーぐ』
素晴らしいゲームとは何なんだろうか。
崇高な物語を基盤に魅力的なキャラクターが広大な世界観を縦横無尽に走り回る。
それがディスプレイの中だろうが関係ない。山も、川も、空も、大地もまるで全てが『リアル』のようにプレイヤーは感じて、喜び涙し仲間と友情を育むのだ。
シナリオライターは自らの脳内にある世界を、現実に創造することができる神である。
その世界にプレイヤーを招待して、自らも楽しむことができる。神が欲するのは同じく娯楽だ。
プレイヤーが自分の創造したもので遊び満足するのを見て歓喜し、馬鹿にされて涙を流す。シナリオライターは神であり、また道化でもあった。
しかし、シナリオライターが本当に神になれる瞬間が訪れた。
己の好きなように世界を改変させ、自らの脳内を『リアル』に侵食させることに成功したのだ。世界の人々の常識が一瞬で崩壊し、誰もまだ見たことのない生物が現れ、誰にも踏まれたことのない第六の大陸まで現われた。
突如『リアル』に侵食してきた招かざる者たちを前に、世界は恐怖し、そして狂喜することだろう。日々繰り広げられる退屈な日常を超えた世界が己の前に姿を現すのだ。
さあ、世界中の人々よ。
君達全てがプレイヤーだ。
名残惜しいが少し『リアル』から離れたまえ。
これは半分ノンフィクションで、半分フィクションなちぐはぐな世界。
だが、だからこそ面白い。
さあ、皆。
―――剣をとりたまえ!
―――魔王を倒した者には何でも好きな願いを叶えてやろう!
時は平成二十一年。
冒険はそこから始まる。