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スキルなしと追放された俺、辺境で目覚めたのは〈領域支配〉だった 〜帝都が気づいた時には、もう遅い〜  作者: 影山クロウ


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第75話 第三階層

封印層・第二階層。


中央の大地が裂け、下層へ続く巨大な縦穴が現れていた。


熱を帯びた空気が吹き上がる。


ドクン。


ドクン。


鼓動はもうはっきりと感じられる。


アルカが震える声で言う。


「……深度波形、異常です」


「数値の意味がありません」


ミヒャエルが問う。


「どういう意味だ」


アルカが答える。


「計測範囲を超えています」


沈黙。



ラグスが穴の中を覗く。


赤い光が、はるか下で揺れている。


「……あれが」


カルディアが頷く。


「第三階層」


「世界核の外殻領域です」


アルトが静かに言う。


「外殻」


カルディアが説明する。


「世界核は直接触れられるものではありません」


「まず外殻」


「次に干渉層」


「その先が核本体」


ラグスが苦笑する。


「まだまだ下があるのか」



その時。


第二階層の柱が強く光った。


ドクン!!


振動が急激に強まる。


アルカが叫ぶ。


「抑制柱の出力低下!」


カルディアが顔をしかめる。


「振動を抑えきれていません」


ミヒャエルが呟く。


「封印が壊れるのか」


カルディアは首を振る。


「違います」


「振動が強すぎる」


沈黙。



リーネが静かに言う。


「封印は壊れていません」


アルトを見る。


「ただ」


一拍。


「時代が変わるだけです」


ラグスが吐き捨てる。


「便利な言い方だな」


リーネは穏やかに微笑む。


「恐怖は理解します」


「ですが」


世界核の鼓動が響く。


ドクン。


「世界は目覚めています」



アルトは縦穴を見下ろす。


深い闇。


その奥で、巨大な赤い光が脈打っている。


ドクン。


ドクン。


視界の端のUIが激しく点灯する。


【深層接続領域】


【対象:世界核外殻】


【接続共鳴率:上昇】


アルトは静かに言う。


「……呼ばれている」


アルカが振り向く。


「何が」


アルトは答える。


「世界核」


沈黙。



ラグスが剣を担ぐ。


「行くんだろ」


アルトは頷く。


「行く」


カルディアが言う。


「第三階層から先は」


「封印の中心です」


ミヒャエルが低く言う。


「戻れない可能性もある」


アルカが静かに息を吐く。


「歴史的瞬間ですね」


ラグスが笑う。


「歴史どころじゃねぇ」


「文明の分岐だ」



その時。


第二階層の空気が歪んだ。


空間が波打つ。


そして。


一人の男が現れた。


アルトたちはすぐに気づいた。


先ほどの存在とは違う。


圧倒的な存在感。


カルディアが小さく呟く。


「……ゼノス」


ラグスが目を細める。


「リーダーか」


男――ゼノスは静かにアルトを見た。


瞳が金色に光る。


「やっと来ましたね」


沈黙。


ドクン。


世界核の鼓動がさらに強くなる。


ゼノスは言った。


「人類は分岐点に立っています」


一歩近づく。


「個として残るか」


「世界と一つになるか」


アルトは静かに答える。


「どちらでもない」


ゼノスの目が細くなる。


アルトは続ける。


「第三の道を作る」


沈黙。


ゼノスはゆっくり笑った。


「それを見届けるために」


縦穴を指す。


「降りましょう」


世界核の鼓動が響く。


ドクン。


ドクン。


物語はついに、


世界そのものの中心へ向かう。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


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