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スキルなしと追放された俺、辺境で目覚めたのは〈領域支配〉だった 〜帝都が気づいた時には、もう遅い〜  作者: 影山クロウ


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第74話 第二階層

封印通路・第二階層入口。


第一階層の記録庫を抜けた先に、巨大な縦穴が口を開けていた。


底は見えない。


中央には螺旋状の通路が下へ伸びている。


ドクン。


ドクン。


振動はさらに強い。


アルカが測定器を見つめた。


「深度波……急激に上がっています」


ラグスが苦笑する。


「そりゃ世界の心臓に近づいてるからな」


カルディアは真顔で言う。


「ここから先は」


「封印の本体です」


沈黙。



螺旋通路を降りていく。


壁には太い結晶導線が走り、光が脈打っている。


まるで血管だ。


ラグスが呟く。


「ほんとに心臓みてぇだ」


ミヒャエルが言う。


「水晶網は循環装置だったのか」


カルディアが頷く。


「世界核の振動を吸収し、分散させる」


アルカが続ける。


「それが三百年間続いてきた」



やがて通路は広い空間に出た。


第二階層。


巨大な円形ホール。


中央には巨大な柱。


柱の内部で、結晶がゆっくり回転している。


ドクン。


ドクン。


振動はここから発生していた。


アルカが息を呑む。


「……封印装置」


カルディアが頷く。


「第一抑制柱」


ラグスが柱を見上げる。


「一本じゃないな」


カルディアが説明する。


「世界中に七本あります」


ミヒャエルが言う。


「それで振動を抑えている」



その時。


柱の影が揺れた。


誰かがそこに立っている。


ラグスが剣を構える。


「またか」


影が前に出る。


先ほどの男ではない。


女性。


白い衣。


瞳が淡く光っている。


カルディアが小さく言う。


「……原初接続者」


女は静かに頭を下げた。


「調整者」


アルトを見ている。


ラグスが唸る。


「次から次へと」


女は微笑んだ。


「歓迎しています」


沈黙。



アルトが問う。


「名前は」


女は答える。


「リーネ」


「昔の名前です」


アルカが呟く。


「昔?」


リーネは頷く。


「接続すると」


「名前は意味を失います」


カルディアが言う。


「あなたは世界核側の存在」


リーネは否定しない。


「そう呼ばれることもあります」



ラグスが苛立つ。


「敵か」


リーネは首を振る。


「いいえ」


一歩近づく。


「ただ」


アルトを見る。


「あなたを見に来ました」


沈黙。



リーネは柱を見上げる。


「三百年前」


「ここで封印が作られました」


アルカが言う。


「記録は見ました」


リーネは微笑む。


「当時の人類は勇敢でした」


「進化を恐れながらも」


「世界を壊さない道を選んだ」


ラグスが言う。


「今も同じだ」


リーネは静かに首を振る。


「違います」


一拍。


「今は止められません」


ドクン。


柱が強く光る。



アルカが叫ぶ。


「振動上昇!」


カルディアが低く言う。


「抑制柱が限界に近い」


ミヒャエルが問う。


「破壊されるのか」


リーネが答える。


「いいえ」


「不要になるだけです」


沈黙。



アルトが言う。


「人類が変わる」


リーネは頷く。


「はい」


「世界と繋がる文明へ」


ラグスが吐き捨てる。


「個人が消える文明か」


リーネはアルトを見る。


「それはあなた次第です」


沈黙。



その瞬間。


ドクン!!


これまでで最大の鼓動。


第二階層全体が震えた。


アルカが叫ぶ。


「深層振動レベル突破!」


カルディアが言う。


「第三階層が開きます!」


ラグスが笑う。


「おいおい」


地面の中央がゆっくり割れる。


巨大な下層通路。


熱風のようなエネルギーが吹き上がる。


ドクン。


ドクン。


鼓動はすぐ下だ。


アルトは静かに言った。


「世界核」


リーネが微笑む。


「はい」


「すぐそこです」


封印層探索は、


ついに最深部へ到達しようとしていた。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


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