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スキルなしと追放された俺、辺境で目覚めたのは〈領域支配〉だった 〜帝都が気づいた時には、もう遅い〜  作者: 影山クロウ


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第71話 封印通路

アストレア地下観測層。


世界核の鼓動は止まらない。


ドクン。


ドクン。


主水晶の光が、その振動に合わせて微かに明滅している。


観測室の誰もが理解していた。


もう「様子を見る段階」ではない。


アルトが言う。


「封印通路へ向かう」


ラグスが肩を回す。


「やっと動くか」


アルカはまだ観測盤を見ている。


「深層振動の増幅速度……危険域に近づいています」


カルディアが短く言う。


「猶予は長くありません」


ミヒャエルが問う。


「通路はどこに」


カルディアは観測室の奥を指した。


「こちらです」



観測層の奥。


通常の研究員は入らない区域。


厚い石壁の前で、カルディアは立ち止まった。


そこには古代文字が刻まれている。


アルカが息を呑む。


「……封印文字」


カルディアは壁に手を触れる。


「古代文明の保守通路」


ラグスが呟く。


「三百年前の遺物か」


カルディアは頷く。


「封印装置は定期点検を前提に設計されていました」


アルトが問う。


「開くのか」


カルディアは静かに答える。


「深度が必要です」


アルトを見る。


「あなたの」



アルトが壁に手を置く。


視界の端でUIが起動する。


【古代封印構造 検出】


【接続要求】


アルトは干渉を許可する。


その瞬間。


古代文字が淡く光る。


ガコン。


重い音。


石壁がゆっくりと横へ動いた。


暗い通路が現れる。


地下へ続く階段。


冷たい空気が流れ出る。


ラグスが笑う。


「本当にあったな」



階段は深く続いていた。


石ではない。


黒い結晶のような材質。


壁には水晶導線が走っている。


アルカが驚く。


「……これ」


カルディアが説明する。


「封印層補助導線」


「水晶網の下層構造です」


ミヒャエルが言う。


「つまり」


「ここが本体?」


カルディアは首を振る。


「まだ上層です」


ラグスが笑う。


「まだ上かよ」



階段を降りる。


鼓動が強くなる。


ドクン。


ドクン。


床から振動が伝わる。


アルトは立ち止まった。


「近い」


カルディアが頷く。


「封印層第一階層です」


その時。


観測装置を持っていたアルカが声を上げた。


「待って」


「深度反応」


ミヒャエルが問う。


「誰だ」


アルカの顔が固まる。


「……複数」


ラグスが剣に手をかける。


「敵か」


アルカが首を振る。


「違います」


「でも」


一拍。


「人でもない」


沈黙。



通路の奥。


暗闇の中で、何かが動いた。


ゆっくり。


人の形。


だが影は歪んでいる。


カルディアが低く言う。


「……原初接続者」


ラグスが呟く。


「もう出てきやがったか」


影が一歩前に出る。


目が淡く光る。


その人物は静かな声で言った。


「やっと来ましたか」


アルトを見る。


「調整者」


沈黙。


鼓動がさらに強くなる。


ドクン。


ドクン。


世界核は確実に目覚めつつある。


そして今。


封印層の奥で、


最初の“原初接続者”が姿を現した。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


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