表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

いまさら復縁は求めませんがチン切りは求めます

作者: すじお


 私が欲しいのは、あなたの未来を支えていた“それ”を、きっちり断ち切ることだけです。


 そう宣言したとき、元婚約者のアルベルトは理解できていない顔をしていた。まあ当然だろう。彼はいつだって、私が何を考えているかなんて、知ろうともしなかったのだから。



 ここは王都の学術塔。魔法と契約と、ついでに人の人生がよく壊れる場所だ。



「待て、リリア。誤解だ。あれはただの政略で――」

「ええ、知っています。だから復縁は求めません」

 私は微笑んだ。なろう的に言えば、“ざまぁ前の余裕ある笑み”だ。


 ――ピロン。


【称号:冷静なる断罪者 を獲得しました】


【スキル:契約可視化(Lv.1)を習得しました】


 この世界では、重要な契約は“見える”。婚約、師弟、加護、そして――才能。


 アルベルトの背後には、金色の糸がいくつも伸びていた。王家支援、名門派閥、天賦の魔力循環。彼が「天才」と呼ばれる理由のすべて。



「あなたが捨てたのは、私だけじゃありませんよ?」

 私は学術塔の中枢に置かれた《契約刃》に手をかけた。


 血は出ない。叫びもない。ただ、繋がりだけを切るための儀式用魔具。


「な、何をする気だ!?」

「チン切りです」


 真顔で言うと、さすがに彼も青ざめた。

 もちろん、下品な意味じゃない。


 “チン”とはこの世界の古語で“柱”。

 “切り”は断絶。

 つまり――あなたを支えていた柱を切るという意味だ。

 刃が光り、金色の糸が音もなく落ちる。



【王家支援:解除】


【名門派閥の庇護:失効】


【天賦の魔力循環:弱体化】


「……あ、ああ……」


 膝から崩れ落ちるアルベルトを、私はもう見ていなかった。


「安心してください。命も尊厳も奪いません」

「ただ――あなたが私を見下せなくなるだけです」


 復縁は求めない。

 愛も情も、もう必要ない。

 私が求めるのは、因果応報という名の静かな断罪。

 そして私は、次の人生へと歩き出す。


【主人公リリアは自由を手に入れました】


【次章:辺境でスローライフ(※元婚約者視点あり)】


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ