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ネガティブ思考な根賀さんの話。  作者: 五智噸虞
起承転結の「起」です・・・
3/5

3枚目 私はただの・・・です・・・

第3話です。

「お前ら!今から明日の持ち物とか連絡事項言うからメモ取っとけよぉ!」


先程まで現実逃避してた僕の意識が元に戻る。

学級委員長になるんだったら、こういった事もしっかりしないと・・・


僕はメモを取り、先生の話を聞く。

先生が重要なところだけ強調して言ってくれるので、正直助かるな。

そうして数分後。


「おっと、そろそろ下校する時間だな!お前ら!気をつけて下校しろよぉ!」


「「「はぁ〜〜い」」」


「あと、保寺。お前は後で職員室に来ぉい!仕事の説明をしてやる!」


「は、はい!」


そうしてクラスのみんなは荷物を持って次々と教室を後にする。

僕は職員室に言って仕事の説明を受けに行く。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「はぁ・・・面倒なことになったなぁ。先生は良い人なんだけど高圧的だし、別の先生は早口で論理的に話すからよく分かんなかったし・・・まあ、たかが1年間頑張ればいいだけ。それだけなんだし。頑張ろう。」


そう一人でブツブツいいながら教室に戻る。

早く荷物を持って帰ろうと思っていたその時、教室の電気が付いているのが分かった。

特に声も聞こえないから誰かが遊んでいる感じじゃないな。もしかしてひったくり!?

その憶測が飛び交った瞬間、僕は思いっきりドアを開けた。


「・・・っ!!」


「あ、あれ?根賀さん?」

「まだ、帰ってなかったんですね。もうとっくに下校時間は過ぎているので、帰りましょう。」


「・・・・・・・・・」


根賀さんは沈黙の後にコクリと頷いて、手に持っていたスマホをポケットにしまい席を立とうとした。

僕も荷物を取るために自分の席へと歩き、荷物を手に取る。


「あ、明日からいよいよ授業だね。根賀さんは文系寄り?それとも理系寄り?」


そう聞くとまたしても、根賀さんはスマホを取り出そうとした。

しかし、スマホがポケットに引っかかって中々取れない様子だった。

バサッとポケットからスマホが抜ける音と同時に、スマホが僕に目掛けて飛んできた!

そんなことある!?

少しビビったがスマホは僕のところには届かず、僕の足元に着地した。


僕の足元には、根賀さんのスマホと待ち受け画面があった。

根賀さんの拾おうとした次の瞬間。

根賀さんが超高速でスマホを取ったのだ。


こ⚪︎せんせー並みの速さだなぁ。

※こ⚪︎せんせーの速度はマッハ20くらい。


「み・・・・・・みみ・・・みみ・・・」

「見・・・・・・まし・・・・・・たか・・・・・・?」


話した!!

声めっちゃ綺麗!

※保寺君は心の中で快哉の声を上げた。


「あ・・・いや、ちょっと見えたけど、ハッキリは見えてなかったっていうか。」

「あっ!僕近視なので遠くのもの見えないんですよね。アハハハ」

※咄嗟についた嘘。


「っていうか、根賀さん喋れたんですね。僕てっきり病気とかで喋れないのかなと思ってて・・・」


「・・・・・・!」

「・・・・・・」

「そ、その・・・ハァ・・・私、は・・・ハァハァ・・・」


根賀さんの汗がすごい。

やっぱり何かしらの病気なのかもしれない!


「根賀さん!返答はいいです!体調が悪くなる前に帰りま・・・」


「わ、私は・・・ハァ・・・ただの・・・小心者・・・・・なん・・・・・・・です・・・」


えっ?

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